不登校・学び直し・多様な才能に対応。通信制高校で広がる選択肢

もはや「特別な事情がある人」のための学校ではなくなっている「通信制高校」。N高校やトライ式高等学院などの名前を耳にする機会も増え、入学者数も例年増加しており、現実的で一般的な進路のひとつになりつつあります。しかし通信制高校は全日制高校と異なる部分も多々あるため、よく理解せずに進学してしまうと後悔するケースもあります。

そこで本記事では、通信制高校の仕組み、学び方、学費等についてわかりやすく解説します。

「高校=全日制が当たり前」という時代は変わりつつある

学校の校舎の外観 【画像出典元】「あんみつ姫- stock.adobe.com」

これまでの時代は全日制高校に入学し、月曜~金曜毎日学校に通学して学ぶ高校生活が一般的でした。そして「通信制高校」というと、不登校や退学した人など、特別な事情がある人の受け皿というイメージが定着しており、“当たり前”とは言い難い部分がありました。

しかし多様性が重んじられる時代となり、昨今は環境の自由さなどに惹かれ、通信制高校を敢えて選ぶ人も増えてきています。例えば「自分のペースで学びたい人」、「やりたいことと両立しながら学びたい人」、「スポーツや芸能活動などのプロ活動に専念したい人」などが通信制高校に通うケースも増えてきているのです。

入学者数も増加傾向

文部科学省が発表した学校基本調査(令和7年度)によれば、通信制高校の生徒数は10年連続で増加し、過去最多の30万5197人を記録しています(※1)。対して全日制・定時制の高校生の合計生徒数は287万3619人であるため、約10人に1人が通信制高校に通っている計算となります(※2)。こうした数値データを見ても、通信制高校が一般化してきている傾向が確認できます。

※1 学校調査・学校通信教育調査(高等学校)ー学校通信教育調査票ー157都道府県別生徒数より
※2 学校調査・学校通信教育調査(高等学校)ー学校調査票(高等学校 全日制・定時制)ー135学年別生徒数より

通信制高校とは?全日制との違い

通信制高校は、全日制高校と異なる部分もたくさんあります。ここでは両者の違いについて解説します。

図版

1.毎日の登校が不要

全日制高校の場合、月曜~金曜の週5日間、毎日登校する必要があります。対して通信制高校は毎日登校する必要はなく、登校ペースは自分の好みに合わせて調整できます。学校にもよりますが、月に数回、もしくは年に数回登校すればよいという学校もあります。

ただし通信制高校の卒業要件に一定のスクーリング授業(対面授業)が含まれるため、まったく登校せずに卒業することはできず、通信制高校であってもある程度の登校が必要です。

2.留年がない

全日制高校の場合は「学年制」を採用し1年毎に成績や出席日数の進級条件が設けられているため、その年に成績不振や出席日数不足があると留年となることがあります。対して通信制高校は「単位制」であり、74単位以上の単位を取得し、かつ3年以上在籍すれば卒業できます。留年という概念がそもそもないため、自分のペースで学習していくことが可能なのです。ただし74単位を取得できないと3年で卒業できず、4年5年と長く在籍する人もいます。

3.入試で学力が問われないことが多い(筆記試験がないことが多い)

全日制高校の場合、入試で筆記試験(学力試験)があるのが一般的であり、偏差値の高い高校ほど筆記試験の難易度は上がります。対して通信制高校は、筆記試験は行わないことが多く書類選考や面接での入試となるのが一般的です。例えばKADOKAWA・ドワンゴが運営する「N高グループ」では、ネットコースとオンライン通学コースの入試は書類選考のみとしています。

配信元: mymo

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