日本アンドロロジー学会が2026年3月9日、学会の事務局業務を委託していた企業が学会の資産を横領し、「残金は10万円程度」になっていることが判明したと公式サイトで発表した。
同学会は取材に、事実関係の確認や被害額の精査を行うとともに、捜査機関にも相談していると説明した。

他の学術学会も被害受けている可能性、「協調して対応」
公式サイトによると、日本アンドロロジー学会はアンドロロジー(男性学、雄性学)に関する研究者交流のための組織だ。順天堂大学医学部附属浦安病院泌尿器科教授・辻村晃氏が理事長を務める。
同学会は公式サイトで、「【緊急報告】現在の事務局の状況および今後の対応について」と題した文書を公開し、会員に向けて状況を伝えた。
発表によると、同学会は、事務局業務を委託していた企業が倒産見込みであるとの情報を入手。理事長・辻村氏が、3日にこの企業を訪問したという。そこで、
「本学会の資産等確認したところ、すでに大半が横領されており、残金は10万円程度になっている」
ことが判明したとした。
さらに、同社が業務を受託するほかの学術学会等も被害に遭っている可能性があるといい、「総額2億円の横領事件として被害団体と協調して対応にあたっているところです」としている。
学会の運営については、企業への寄付の働きかけなどによる財政再建を図ること、暫定事務局を順天堂大学浦安病院泌尿器科内に設置し、停滞している業務を再開することなどを発表。公式サイトについても、別会社のサーバーに移管して継続できる見込みだとした。
会員に向けて、「多大なるご心配とご迷惑をおかけする形となり、誠に申し訳なく、心よりお詫び申し上げます。学会運営の立て直しに向けて尽力してまいりますので、何卒ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます」と謝罪した。
辻村氏は10日にJ-CASTニュースの取材に、現在の状況について、「事実関係の確認および被害額の精査を行っている段階です。捜査機関にも相談しており、関係団体とも連携して対応を検討しております」と説明した。
そのうえで、「現時点では詳細についてコメントすることは差し控えさせていただきます」とした。
J-CASTニュースは問題になっている業務委託先の会社にも取材を申し込んだが、「取材は受けられない」「担当者がいない」と話した。メールも送ったが、現時点で回答は得られていない。
また、11日朝までに、この企業の公式サイトは閲覧できない状態になっている。