高市早苗首相は2026年度予算の年度内成立を目標に掲げるが、1月の解散により審議開始は例年より約1か月遅れた。野党は暫定予算で“つなぐ”姿勢を示す一方、首相は協力を拒んでいる――。憲政史研究家の倉山満氏は本稿で、高市首相に「残された二つの選択肢」を示す(以下、倉山満氏による寄稿)。

◆危ぶまれる予算の年度内成立
予算の年度内成立が危ぶまれている。予算が年度内成立をしなければ、どうなるか。幸せになれる日本国民は一人もいない。では誰が悪いのか。これは高市早苗首相、ただ一人の責任に尽きる。たった一つを除いて、高市首相を免罪する理由は無い。
高市首相は1月に、実に身勝手な解散を断行した。こんな時期に解散すると予算が年度内に成立しないのは、政治の常識である。通常国会が開会し、予算が成立するまでの1~3月は、政局を仕掛けてはならない時期とされる。実際、国民生活を考え、解散を考えていないと繰り返した。それにもかかわらず、解散。こんな時期に解散した時点で、高市首相に正当性は無い。
◆すべての責任は他の誰にもなく首相にある
首相の本音は、支持率が高く勝てる時に解散したかったのだろうが、そんなに勢いのあるときに解散したいのなら、去年の内にやっておけばよかった。せめて1月3日までに解散しておけとの指摘もある。これ、もし負けていれば、何を言われても仕方のない解散だった。幹事長にも相談しない、首相の独走だったと伝わる。だから、すべての責任は他の誰にもなく首相にある。敗北したら責任は首相一人に。同時に、勝利したら栄誉は、首相一人に。
結果は、自民党だけで三分の二を超す大勝利となった。高市首相は選挙後も「国民生活を考え、予算の年度内の成立を」と訴える。

