料理家の渡辺有子さんが先生に、ライターの吉田直子さんが生徒に。本誌で連載中の「&Cooking 渡辺有子の料理教室ノート」がWebでも読めるようになりました。3年目3月のテーマは、「春野菜とハーブの洋食」。3つのレシピを紹介します。

春野菜とハーブの洋食。
先生:3月になって、マーケットでも春野菜をたくさん見かけるようになりましたね。
生徒:新ジャガに新玉ネギ。見つけるとすぐに買っちゃいます
先生:今日はスペシャルな卵料理もあるの。
生徒:ワオ。それは一体なんですか?
先生:その名も「濃厚スクランブルエッグ」。スクランブルエッグって、本来は湯煎して作るものなのだけど、今日はフライパンで。味の深さやコクを再現しようと思います。
生徒:熱々のフライパンに卵液を流し入れてひと混ぜ……じゃないんですね!
先生:それもおいしい。でも今日は、とっておきバージョンでいきますよ〜。
生徒:まずはスナップエンドウの下準備を。筋を取ってから2分茹で、ザルに広げて冷まします。粗熱が取れたらサヤを開きましょう。次にボウルに卵を割りほぐし、塩を加えてよく溶きます。作り方は、トロッとした卵ソースを作るようなイメージです。フライパンにバターを溶かして卵を流し入れ、ゴムベラでゆっくり混ぜながら、30〜35分かけて煮詰めていくように火を入れましょう。高温になると固まってしまうので、時々濡れ布巾にフライパンの底をあてて温度調節してください。
先生:なんと! 30分も!?
生徒:その時間をかける意味があるから、出来上がりを楽しみにしていてね。
-30分経過-
先生:さあ、とろみがついて、卵がまとまってきたら完成よ。お皿に卵とスナップエンドウをのせて、上からオリーブオイルをかけて、レモンの皮とディルを散らします。
生徒:今もう食べたいですっ。
先生:もちろん。出来たてを食べてほしい料理ですので。
生徒:むむむ。これは滋養のひと皿ですね。卵の旨味が詰まった元気になる味。
先生:いいでしょう?
生徒:卵3個がご馳走に変身しました!
先生:味見が終わったら「ハニーマスタードポテト」を作りますよ。小ジャガイモは皮付きのまま蒸し器で20分ほど蒸します。軟らかく蒸し上がったらボウルに入れて、木ベラなどで軽く押します。粒マスタード、ディジョンマスタード、ハチミツ、赤ワインビネガー、粗塩を加えて和えて、黒胡椒を挽き、チャービルの葉を加えて混ぜたら完成です。
生徒:なんて簡単なのだ〜。あら、マスタードは2種類使うんですか?
先生:オイルを使わない分、粒とは別にディジョンマスタードのクリーム感が欲しいの。
生徒:全体をまとめる役割なんですね。
先生:まさに。最後は「鯛のムニエル グリーンピースミントバター」のソースから。新玉ネギは1㎝角に切って、グリーンピースはサヤから出します。小鍋にバターを溶かし、新玉ネギを弱火で炒めてグリーンピースを加えます。粗塩をふって混ぜ、白ワイン、水を加えたらフタをし、弱火で10分蒸し煮にします。鯛は塩をふって5分おき、ペーパーで水気を拭き取ります。塩、白胡椒をふって薄力粉を薄くはたき、フライパンにオリーブオイルを熱して鯛を中火で両面焼き、皮にナムプラーをかけてお皿にのせます。温めたソースにミントの葉を加え、鯛にかけて召し上がれ。
生徒:春は鯛までひと味違う〜。
1.鯛のムニエル グリンピースミントバター



〈材料〉2人分
真鯛(切り身)… 2切
新玉ネギ…1/2個
グリーンピース…200g(正味100g)
ミント…1/2パック
バター…15g
粗塩…ふたつまみ
白ワイン…20㎖
オリーブオイル…大さじ1
水…20㎖
塩…適量
白胡椒…適量
薄力粉…適量
ナムプラー…小さじ1/4
〈作り方〉
1.ソースを作る。新玉ネギは1㎝角に切り、グリーンピースはサヤから出す。
2.小鍋にバターを溶かし、新玉ネギを弱火で炒めて透き通ってきたらグリーンピースを加えて粗塩をふり、ざっと混ぜて白ワイン、水を加えてフタをし、弱火で10分、蒸し煮にする。
3.鯛は塩をふって5分ほどおいて、水気をペーパーで拭く。さらに軽く塩、白胡椒をふり、薄力粉を薄くはたく。
4.フライパンにオリーブオイルを熱し、鯛を中火で両面焼く。皮にナムプラーをかけて皿にのせる。
5.2のソースを温め、ミントの葉を加え、4の上にたっぷりかける。

