「みんな辛いんだから」に傷ついた過去…長濱ねる(27)が語る“言葉との向き合い方”

「みんな辛いんだから」に傷ついた過去…長濱ねる(27)が語る“言葉との向き合い方”

◆「東京大空襲」が舞台だが、テーマは今に繋がっている

長濱ねるさん
——今年もすでにいくつもの作品と向き合われています。連続ドラマ『おコメの女-国税局資料調査課・雑国室-』、主演を務めた『未来電車 “あの日”を知らないあなたへ』に続き、この取材の数日後にはいよいよ初舞台の幕が開きます。『海老名香葉子追善公演「東京の空」』は海老名さんが、ご自身の経験をもとに平和を訴えるために書いた作品です。長濱さんも被爆三世という背景をお持ちです。初舞台にして相当なエネルギーのいる作品ですが、挑戦に迷いはありませんでしたか?

長濱:
初舞台ということに加えて、一人での朗読劇ということで「自分にできるのだろうか」という不安はありました。いまは本読みや、稽古を重ねていくうちに、少しずつ見えてきているものがあります。

——台本を読まれて、現時点で強く感じていることはどんなことですか?

長濱:
東京大空襲をテーマにしていますが、空襲の直前直後だけでなく、海老名さんが生まれてからの幸せだった頃の記憶や、当時の下町の生活、そうした暮らしがどのように変化して失われていったのかという過程が描かれています。その様子に、今の私たちが平和に暮らしている生活も、いつ急変するかわからないと感じました。読みながらある種、ぞっとしましたし、世の中の見方の解像度が少し上がるのかなと思います。

——たしかに今につながる見方ができると、深度が変わりそうです。

長濱:
今まさに、ニュースに目を向けると、戦争が行われています。それが遠い国の戦争の話ではなく「香葉子さんみたいな罪のない子供たちが巻き込まれていくんだ」と、ちょっと思うだけで、私自身、見方が変わりました。そういったことが物語を通して自然に届いたらいいなと思いますし、ただ「おばあちゃん元気かな」と連絡してみるといったことでもいい。生活の何かのきっかけになればと思います。

<取材・文・撮影/望月ふみ>

【望月ふみ】
ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異。X(旧Twitter):@mochi_fumi
配信元: 日刊SPA!

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