◆売上高過去最高を記録した任天堂の憂鬱

2月3日に発表された第3四半期決算では、売上高1兆9058億円(前年同期比約2倍)、Switch 2の全世界販売台数は1737万台(2025年12月末まで)と数字的には絶好調でしたが、アナリストなどからは「任天堂は今後苦しい局面を迎えるかもしれない」との声が上がっていました。果たして任天堂は本当にピンチなのか? 任天堂を苦しめるといわれている4つの“憂鬱”を見ていきましょう。

◆(1)製造コストの高騰による採算悪化
まずもっとも指摘されているのが、素材やパーツの高騰によるハード本体の採算悪化。たとえばNintendo Switch 2には、データを高速処理するための12GBのメモリ(DRAM)やプレイデータをセーブする256GBの本体保存メモリ(NAND型フラッシュメモリ)が搭載されています。こうした記憶装置は、AIデータセンター向けの需要が旺盛で、一般情報機器用のメモリも割を食って供給不足となり、価格が高騰し続けています。第3四半期決算の数字を見ると、売上総利益率は、前年同期の59.1%から37.4%へと下降。「Nintendo Switchに比べて利益率の低いNintendo Switch 2の販売割合が高くなった」ことが理由として挙げられています。今後さらにメモリを筆頭に部品の値上がりが想定を超えると、利益率の一層の低下は避けられないのは確かでしょう。

