◆(4)AIによる開発環境の変化

仮にオールドメディアならぬ、“オールドゲーム”といったイメージがついてしまった場合、既存のゲームメーカーはどう対応するのかは気になるところです。
また、クオリティの高いインディーゲームが増えることで、PC用DL配信プラットフォーム・Steamがさらに存在感を増しそうです。海外ではゲーム専用機不要論も根強く、ゲームハードを普及させてユーザーを囲い込み利益を上げるビジネスモデルが、すでに過去のものになっているという指摘もされています。
とはいえ、このあたりの論調はスマホの無料ソーシャルゲームが市場を席巻した2010年代にもよく見かけました。どこか懐かしさすら感じます。
◆映画とテーマパークでキャラクター資産を活用

4月24日からはその続編の『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』が全国公開予定(北米は4月1日公開)。さらに、2027年5月7日には実写版『ゼルダの伝説』の公開も控えています。豊富なキャラクター資産をゲーム以外にも活用するという点で、任天堂にとって映画の成功は大きな意味を持ちます。
もうひとつはテーマパーク展開。今年開業5周年を迎えた、USJ内の任天堂エリア「スーパー・ニンテンドー・ワールド」。この1月には「“深化したポケモン体験”を創造する新プロジェクトを本格始動」とUSJからアナウンスがあり、新たなアトラクションに期待が集まります。海外に目を向けると、昨年5月にはアメリカの「Universal Orlando Resort」に海外2箇所目となる「スーパー・ニンテンドー・ワールド」が開業しています。
また、『ポケモン』関連では、株式会社ポケモンとよみうりランドの共同事業として、この2月5日に初の常設施設「ポケパーク カントー」がオープン。ややチケットが高いという不満は見受けられるものの、「世界観がリアルに再現されていてポケモン好きにはたまらない」と概ね好評です。
単純にゲーム販売だけを考えると難しい舵取りを迫られているように見える任天堂ですが、強みであるファミリー層の心を掴み、世界的なエンターテイメント企業として着実に前に進んでいることが伺えます。<文/卯月 鮎>
―[絶対夢中★ゲーム&アプリ週報]―
【卯月鮎】
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も

