サミット第二部
~日本ワインの未来を語る ~

続く第二部では「日本ワインサミット実行委員会」会長であり「日本ソムリエ協会」名誉会長の田崎真也氏がコーディネーター、「日本醸造協会」副会長・常務理事の後藤奈美さん 、「メルシャン」(山梨県)エグゼクティブ・ワインメーカーの安蔵光弘氏がコメンテーターを務め、「日本ワインの未来」について討論が行われた。国内外で注目される日本ワインを、いかに発展させていくか、生産者や関係者が率直に課題と取り組みを語り合った。
気候変動と品種選択の対応

「菊鹿ワイナリー」(熊本県)の西村篤氏は、契約農家の高齢化や後継者不足によるブドウ確保の難しさを指摘し、自社畑での栽培に取り組んでいることを明かした。「温暖化に加え、九州では収穫前に台風が来ることも多い。品種を選抜しつつ、新酒として楽しんでいただく商品施策も考えている」と語った。
「シャトー・メルシャン椀子ワイナリー」(長野県)の小林弘憲氏は、気候変動への対応策を短期・中期・長期の視点で説明。「糖度と酸度のバランスを見極め収穫精度を高める」「成熟の早い品種への改植」「冷涼な地域への進出」など、多角的な取り組みの必要性を示した。
田崎氏は温暖化に伴う病害リスクへの対策としてPIVI(真菌耐性ブドウ品種)について意見を求め、「カーブドッチワイナリー」(新潟県)の掛川史人氏は20年以上の栽培経験を踏まえ積極導入の意欲を示した。一方で「タケダワイナリー」(山形県)の岸平典子さんは、「誰も知らないブドウに植え替え、美味しくないワインしかできなければ本末転倒」と指摘。「マスカット・ベーリーAやデラウェアなどのハイブリッド品種から、美味しいワインを確実に造ることが重要」と述べた。


