昨年3月の起訴から約1年、沈黙を破って法廷で語られたこととは——。裁判を傍聴した筆者が詳報する。
◆現在の仕事は…「芸人です」

そんな特別な法廷で、斉藤被告の裁判が開かれた。法廷に現れた斉藤被告は、上下黒色のスーツに紺色のネクタイ姿。浅く一礼をして弁護側の横の椅子に腰をかけた。つい1年半前までテレビに頻繁に出演し、お茶の間の人気者だったはずの斉藤被告は、終始神妙な面持ちだった。
裁判長は開廷の宣言をすると、斉藤被告を証言台に立たせて人定質問がはじまった。人定質問で「仕事は何をしていますか」と問われると、目の前に座っている裁判長の方を向き、はっきりとした口調でこう答えた。
「芸人です」
筆者には、斉藤被告の強い意志がうかがえた。
◆3つの時間帯で及んだとされている犯行内容
裁判長による人定質問が終わったのち、検察側による起訴内容の朗読がはじまった。今回の裁判では、被害者の氏名などについて秘匿決定がされたため、「Aさん」と呼称がついている。起訴状によると、斉藤被告は以下の3つの時間帯で犯行に及んだとされている。
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・第1
斉藤被告は、2024年7月30日午前9時22分頃から41分頃までの間、東京都新宿区内の路上に停車中のロケバスの車内で、初対面のAさん(20代)の両肩を手でつかんでキスをして、右胸を揉むなどしたとされる。
・第2
また、同日午前10時25分頃から40分頃までの間、同区内に駐車中のロケバスの車内で、Aさんの両肩を手でつかんでキスをしたとされる。
・第3
さらに、同日午後0時1分頃から9分頃までの間、同区内に停車中のロケバスの車内で、Aさんと口腔性交をしたとされている。
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検察側は、いずれの犯行もAさんが斉藤被告からの突然の性的行為に恐怖や驚愕を覚えたうえ、ロケ中だったため時間に余裕がなかったことや、斉藤被告の芸能界での影響力から行為を断ると自身の不利益になると考え、同意しない意思を表明することが困難な状況にあったと指摘。さらに、Aさんが同意していないことを斉藤被告も認識していたとしている。


