「スマウト」が誘う”東京だけ”じゃない生き方

「スマウト」が誘う”東京だけ”じゃない生き方

「東京か、地方か」ではなく「東京も、地方も」。スマウトが描く新しいつながり方は、あなたの暮らしにどんな可能性をもたらすのか。事業責任者・宮本早織の言葉から紐解く。

「移住しなくていい」が、むしろ人を動かす

面白法人カヤックが運営する「スマウト」は、自治体や地域の企業が掲載するプロジェクトと、地域とのつながりを求める利用者をマッチングするプラットフォームだ。2018年6月のサービス開始以来、登録者は約9万人に達し、全国1,200近くの自治体や地域企業の利用実績がある。

特徴的なのは、「移住」だけを前提としない点。2024年、スマウトはサービスのタグラインを「移住マッチングサービス」から「地域とつながるプラットフォーム」へと変更した。面白法人カヤックのちいき資本主義事業部・事業部長の宮本早織は、この変更の背景をこう語る。

宮本がカヤックに入社したのは4年前、コロナ禍の真っ只中だった。前職はインフォバーンで、企業のメディアをつくるプロデューサー。そこで地方創生の案件に触れ、代表の柳澤大輔の著書『鎌倉資本主義』を読んだことがきっかけだった。

「移住ニーズだけではないというのが実情なんです。移住は伴わないけれど地域とつながりたいという人の方が、ウェイトとしては高い。観光プラスアルファのディープな観光、体験、お手伝い、インターン……住むというとハードルが上がるので、短期間滞在してみませんかというところから始まる」

このアプローチを裏付けるのが「関係人口」という概念。総務省が2018年から「関係人口創出・拡大モデル事業」として推進してきたこの施策は、定住人口でも交流人口でもない「第三の関わり方」を指す。ふるさと納税、二拠点生活、地域ボランティア、週末移住──形は様々だが、地域と継続的・多様に関わる人々のことだ。

「移住しなくていい」という消極的な言葉が、逆に人を動かす。それがスマウトの提案であり、実際にユーザーの行動変容につながっている。

地域から「スカウト」される、双方向の出会い

スマウトのもう一つの特徴は、地域側から利用者に「スカウトメッセージ」が届く仕組みだ。求人サイトの地域版と言えばわかりやすい。

「移住する人だけが選ぶ権利があって、地域は選ばれるのを待つだけ。それってフェアじゃないと思うんです」と宮本は言う。小規模な自治体の中には「よく私たちのまちを知ってましたね」と謙遜するが、「重要なのは自治体の知名度や規模じゃない。地域や担当者との価値観が合えばむしろ魅力に映る」と断言する。

利用者はプロフィールを詳細に記入し、地域側も自分たちの魅力を上手に伝える。スマウトは双方に対してセミナーやマニュアル提供などのサポートを行い、マッチングの精度を高めている。

配信元: Harumari TOKYO

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