徳川将軍も愛した庭園

東京都文京区にある「六義園(りくぎえん)」は、5代将軍徳川綱吉の側用人・柳澤吉保が、7年の歳月をかけて1702年に完成させた、江戸時代を代表する大名庭園だ。中央の池(大泉水)をめぐる「回遊式築山泉水庭園」という園路で構成され、和歌に詠まれた名勝、中国古典の景観を「八十八境」として再現している。歩を進めるごとに、文学的な情景が次々と現れる趣深い名園として人気が高い。
春の宵に酔いしれる
六義園のシンボルは、なんといっても高さ約15m、幅約20mに及ぶ巨大な「しだれ桜」。
今年も開催が決定した「春夜の六義園(しゅんやのりくぎえん) 夜間特別観賞」は、普段は入園できない夜間に特別開園し、しだれ桜をはじめ、六義園の主景観のひとつである「中の島」や、「吟花亭跡(ぎんかていあと)」、「水香江(すいこうのえ)」などの各スポットをライトアップする春の恒例イベントだ。

幻想的な美しさを讃えるしだれ桜が灯りに照らされ、夜空に浮かび上がる姿は圧巻。まるで光の滝が降り注ぐような幽玄な存在感を放っている。また、岩崎家時代に建てられた土蔵壁面(くらへきめん)へのプロジェクションマッピングの投影や、フォトスポットの設置なども実施予定。和の空間に現代的な彩りが添えられ、限られた春の夜の風情を、より特別なひと時として浮かび上がらせる。
夜間開催時の入園は正門ではなく、JR・東京メトロ「駒込駅」から徒歩2分の染井門に変更されるとのことなので要注意。
江戸時代から令和の現代に至るまで、古き良き情緒を伝え続ける貴重な文化遺産での春の宵。華やぐ季節の訪れを、美しいしだれ桜と共に祝いたい。
春夜の六義園 夜間特別観賞
WEB:https://www.tokyo-park.or.jp/special/rikugien_lighting_spring/index.html
