◆本物そっくりに作らず。モチーフも多彩

先代からはしょっちゅう「本物よりもかわいくしないと売れない」「細めのハニワはふっくらさせた方が受ける」と言われ続けた。なるほど、有名な「踊るハニワ」にしても、出土した本物よりも丸みを帯びてて実にカワイイ。「最初は何作ってるんだ、おやじは」と思ったそうだが、今ではその凄さを認めているようだった。
◆今では制作不可能な「200万円」の巨大ハニワ

2階の片隅に火焔土器ばかり大量に並んでいるコーナーがある。誠さんは笑いながら「亡くなる少し前に『自分が死んだらこれを売ればいい』とおやじが遺産として大量に作ったやつです」と教えてくれた。あまり売れてないようだが、なんとなくここはこのままでいいのだろう。
ものがユルいハニワなだけに、商売っ気もそんなに強くないのかも……なんて言うと怒られそうだけど、「実物を見て買ってほしいからネット販売はやらない」と断言される姿には、ここにしかない魅力あるハニワを売っているのだという自負を強く感じた。
<TEXT/関口勇>
【関口勇】
『ワンダーJAPON』編集長(フリーランス・発行元はスタンダーズ)。廃墟、B級スポット、巨大構造物、赤線跡などフツーじゃない場所ばかり紹介。武蔵野美術大学非常勤講師。X(旧Twitter):@isamu_WJ

