
◆法廷には水色の遮蔽…異様な空気感で第2回公判がスタート
筆者が法廷に入ると、法廷の中央の証言台を囲むように水色の遮蔽が設置されていた。この裁判では、被害者のAさん(20代)の氏名など、個人を特定できる事項に秘匿決定がされている。そのため、証言をするAさんの関係者を傍聴席から見えなくするための措置であろう。
開廷直前、法廷の横のドアから現れた斉藤被告は初公判と変わらず、黒色のスーツに紺色ネクタイ姿。弁護側の席に座ると、両肩を上下に動かしたり深呼吸をするなど緊張しているような様子だった。特に、証言席を囲む遮蔽板にやや驚いた表情をしたことが印象的だった。
第2回公判では、斉藤被告の有罪立証をするために検察側が請求した、証人2名の尋問が行われた。今回の裁判で証言をしたのは、被害者のAさん(20代)とその母親。まずは、母親から証人尋問が行われた。
◆母親に送られたLINEが示す“切迫した状況”
遮蔽板の奥にある証言台の椅子に座る音がすると、その中から女性の声がした。Aさんの母親だ。事件当時、Aさんは母親と同居しており、事件を知る最も身近な人物である。まず、事件当日の朝、外出前のAさんの様子についてこう振り返る。「テレビの撮影に行くということで、緊張とわくわくしているような、そういう感じに見受けられました」
期待を胸に現場へ向かったAさんは、撮影中に使用されたロケバスの車内で、斉藤被告から計3回の性的行為を受けたとされている。Aさんが外出したのち、仕事中のはずのAさんから、こんなLINEのメッセージがあったと母親は話す。
「娘の方から『ジャンポケ斉藤 めっちゃ気持ち悪いんだけど』『チューしようとしてきた』という内容のLINEがきました」
そんなAさんからのメッセージに驚きつつも、母親は「『サイテー』『そんなことばっかりしてるんだろうね』」と返信。さらに母親は、「娘のために」と斉藤被告を痛烈に批判する内容を送信していた。
「私は『たいして面白くないのにね』とLINEしました」
このLINEのやり取りは、Aさんが斉藤被告から1回目の被害を受けたときのこと。その後も2回にわたって性被害を受けたとされる。

