◆救われた経験を国際協力に活かしたい
その後、冒頭で紹介したように性風俗店に勤務することを選択。「たまたまSNSで風俗の女性が『これくらい稼げる』みたいな動画が流れてきて……自分にもできるかなと思って」。けれども、「いまだに男性を心から信じることができないかもしれないです」と力なく微笑む。現在は性風俗店の出勤日数も限定的だというものの、最盛期は看護師と風俗の二足のわらじで月収100万円弱を稼いだ。そこまで働いて「国際協力をしたい」と思うのはなぜなのか。
「私自身、不遇な学生時代を過ごしたと思いますが、家族に虐げられたときに公助によって救われた経験が大きいからだと思います。日本では誰もが平等に医療につながることができますが、たとえば紛争地帯などでは医療にアクセスすることさえできずに亡くなるお子さんも多いと聞きます。そうした格差を是正するために、微力ではありますが私も力になれればと思ったのが大きいでしょうね」
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傷ついたり悲惨な目に遭ったとき、「自分だけが不幸だ」と思わないことは存外難しい。どん底にいても、どこかで誰かに感謝をすることは結果的に自らを救う。きっとゆまさんはその誠実な心で、彼女だけにわかる“救われていない人”を探し、傷を癒やしていく。
<取材・文/黒島暁生>
【黒島暁生】
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki

