緊急事態宣言が明けても、彼からの連絡はなかった

「結局、緊急事態宣言が明けても彼からは連絡がありませんでした。 私からもしなかった。夏になって私はようやくまたパートで仕事に出られるようになったんですが、パート仲間の同世代の女性が、緊急事態宣言の間に離婚が決まったと言って大騒ぎしていました。確かに夫婦二人きりの生活だと息がつまるし将来を案じます。
うちは夫がもともと穏やかなタイプだからごく普通に生活できたけど、もともと少し亀裂の入っている夫婦なら、もっと険悪になる可能性は大きいと思いました」
一つの恋が終わったとサトミさんは感じていた。このまま静かに幕を下ろそう。そしていつかまたクラス会があったら、そのときは友だちとして笑顔で会いたい。サトミさんは気持ちを徐々に整理していった。
久しぶりの彼からのLINE。これでよかったんだ……

コロナ禍に陥って1年以上が過ぎたとき、彼からLINEがあった。
「『いろいろあって離婚しました』ただそれだけ書いてありました。だからどうしたいとは書いていない。彼のところもパート仲間のようにコロナ離婚だったのかどうかはわかりません。それを見て動揺したけど、自分の中で終止符を打ってしまったから、気持ちの戻りようがなかったので、私はあえて返事はしませんでした」
長いコロナ禍の中、あまり残業をしなくなった夫に対して、サトミさんは長年の同志のような感覚を抱いている。恋愛感情はなくても、それを上回る安心感があることを再認識したのだそう。
彼とのLINEのやりとりは大事に保存してある。離婚したことを知らせてきた後、彼からは特に何も連絡がない。私たちはこれでよかったんだ、とサトミさんは感じている。
※HALMEK upの人気記事を再編集したものです。

