鉢でも育つ! ジャガイモ栽培の基本
ここでは、苗から始める「金のおつまみ芋」栽培の基本を見ていきましょう。
【用意するもの】
- 苗
- 7号以上の鉢または深さのあるプランター
ジャガイモは土の中でイモを太らせる野菜です。栽培過程では後から土を足す「土寄せ」が必要になる場合があるので、深さ25cm以上の深さのある鉢のほうが育てやすいでしょう。 - 野菜用の培養土
- 鉢底石
【植え付け手順】
- 鉢底に鉢底石を入れ、培養土を鉢の6分目の高さほど入れます。栽培過程で、後から土を足す「土寄せ」という作業が必要になることがあるので、その分の空間を残しておきましょう。
- 株元まで埋まるように苗を植え付けます。
- 苗から少し離した場所に、野菜苗用の肥料を置きます。苗の真上に肥料を置くと、根や茎が肥料に直接触れて、「肥料焼け」を起こすことがあります。
- 植えた後はたっぷりと水を与えましょう。
ジャガイモは日当たりのよい場所を好みます。ベランダで育てる場合も、できるだけよく日の当たる場所に置くのが基本です。水やりは、土の表面が乾いたら与える程度で十分です。あげすぎに注意し、土の状態を見ながら調整しましょう。
【芽かきは基本必要なし】
一般的に、種イモから育てた場合、「芽かき」という作業が必要になりますが、「金のおつまみ芋」は「芽かき」は必要ありません。その理由は以下のとおりです。

種イモ/上の写真のように種イモからは複数の芽から多数の主茎が出るため、主茎の数を減らして、イモの大きさや数のバランスを整えるために「芽かき」をします。

「金のおつまみ芋」/種子から育つため、1本の主茎からスタート。あとから増えるのは側枝なので、種イモのような芽かきは基本的に必要ありません。
【成長に合わせて「土寄せ」を】

ジャガイモ栽培で覚えておきたい作業が「土寄せ」です。株が育ってくると、イモが地表近くにできることがあり、そのままだと日光に当たって緑化してしまうことがあります。緑化したイモには毒があり食べられません。そこで、株元に土を足して、イモがしっかり土の中で育つようにします。
【鉢栽培のジャガイモの水やりのコツ3】
ジャガイモは、イモが太る時期まではしっかり水が必要ですが、地上部が老化して黄化し始める頃からは、土を常に湿らせておく必要がなくなります。むしろ収穫直前まで湿りすぎていると、腐敗や保存性の低下につながりやすいとされています。鉢栽培のジャガイモの水やりを3段階に分けて考えると失敗が少ないです。
① まだ青葉が優勢な時期

土の表面が乾いたら、鉢底から少し流れるくらいまでしっかり。この時期は、イモ肥大のために極端な乾燥を避けるのが大切です。乾燥ストレスは、イモの品質低下の原因になります。
② 下葉から黄色くなり始めた時期

ここからが「控え始め」のタイミングです。目安としては、下葉の黄化が増えてきたが、上の葉はまだかなり緑という段階。この段階では、これまでの表面が乾いたらすぐ水やりから、「鉢の中までしっかり乾いてから与える」に切り替えます。鉢の中に竹串や割り箸を差し込み、引き抜いた時に湿った土がついてこなければ、鉢の中までしっかり乾いたサインです。1回の量も「たっぷり」から、鉢全体が軽く湿る程度へ少し落とします。
③ 茎葉の半分以上が黄化・倒伏してきた時期

作物栽培の灌水研究では、葉の約50%が黄化する頃が灌水停止判断の1つの目安として扱われています。基本は断水気味で、土が極端に縮んで鉢壁から離れる、株全体が強く萎れる、晴天続きで完全乾燥しそう、というときのみ少量だけ補います。
【収穫までの流れ】
地上部がほぼ枯れた後、3~7日ほど乾かし気味にしてから収穫すると、土がべたつかず、掘りやすく、イモの表面も締まりやすいです。掘り上げるタイミングが早すぎると、イモがまだ小さいことがあるため、株の様子をよく観察しながら待つのがポイントです。

いざ鉢の土を崩してみると、土の中からごろごろとジャガイモが現れる瞬間は格別。ベランダの小さなスペースで育てていたとは思えないほど、しっかり収穫できる喜びがあります。自分で育てたジャガイモを手にする体験は、野菜づくりの面白さを実感させてくれるはずです。
「金のおつまみ芋」の美味しい食べ方3選
「金のおつまみ芋」は、収穫してからも手間なしのジャガイモ。小ぶりで皮が薄く、火が通りやすいので、むいたり切ったりという手間がなく、丸ごと調理しやすいのも嬉しい魅力。おすすめ調理法をご紹介!
1. 皮ごと素揚げ・フライドポテト

よく洗って水気を拭き、丸ごと、または半分に切って揚げるだけ。火をつける前の油の中に入れ、コールドスタートで160℃前後で中まで火を通し、最後に少し温度を上げると表面がカリッとします。ローズマリーやガーリックと一緒に揚げても美味しいですし、青のり、粉チーズ、カレー塩などをまぶしても美味。
2. 福島の郷土料理「みそかんぷら」

福島の一部の地域ではジャガイモのことを「かんぷら」と呼び、主食として食べる文化が根づいています。「みそかんぷら」は、小イモを味噌と砂糖で味付けしたもので、甘塩っぱくホクホクとして、子どものおやつとしても大人気! 皮をつけたままよく洗い、油で皮がしんなりするまで炒めてから、水を加えてやわらかくなるまで煮込み、水気がなくなったら砂糖と味噌を加えて炒め煮に。または、油で揚げてから同じように味付けをします。
3. アヒージョ風

軽く下ゆでしてから、オリーブオイル、塩、ニンニク、鷹の爪で煮るように加熱。ジャガイモ自体がオイルをほどよくまとって、とてもおいしいです。エビ、マッシュルーム、ベーコンを一緒に入れてもGOOD。パンにも合う一皿です。
材料(2人分)
- 小ぶりのジャガイモ…200〜250g
(直径2〜4cmくらいなら丸ごと、大きければ半分) - オリーブオイル…100〜120ml
※鍋やフライパンの大きさによって調整 - ニンニク…2片
- 赤唐辛子…1本
(輪切りでも可。辛さ控えめなら半分) - 塩…小さじ1/3前後
- 粗びき黒こしょう…少々
- あればパセリ…少々
あるとおいしい追加具材
- ベーコン…40〜50g
- ウインナー…3〜4本
- マッシュルーム…4〜5個
- むきえび…6〜8尾
作り方
1. ジャガイモの下ごしらえ
よく洗います。小さいものは皮つきのままでOK。
大きめなら半分に切ります。
2. 軽く火を通す
ジャガイモはアヒージョだけだと中まで火が通るのに時間がかかるので、先に少し火を入れておくと失敗しにくいです。方法は以下どちらでもOKです。
- レンジ:ふんわりラップをして600Wで3〜4分
- 下ゆで:5〜7分ほど、ややかためにゆでる
竹串がやっと入るくらいで大丈夫です。完全に柔らかくしすぎない方が、仕上がりがよくなります。
3. オイルで煮る
小さめのフライパンか鍋に、オリーブオイル、薄切りにしたニンニク、赤唐辛子を入れ、弱火にかけます。アヒージョは揚げるというより、低温のオイルで煮るイメージです。ニンニクの香りが立ったら、ジャガイモを加えます。追加具材を入れるならここで一緒に。
4. 塩で調える
塩小さじ1/3を加え、弱火のまま7〜10分ほど煮るように加熱します。
ときどき上下を返し、全体にオイルを回します。
5. 仕上げ
ジャガイモがしっかり柔らかくなったら、黒こしょうをふり、あればパセリを散らして完成です。
