今回は、そんな高齢者が巻き起こすとんでもないエピソードを取材しました。
◆かつては“人格者”だった男性の変化
「正直、最初は誰も“あの人”が迷惑老人になるなんて思っていなかったんです」そう語るのは、築40年になる分譲マンションの管理組合理事長を務める山崎さん(仮名・48歳)です。山崎さんがこのマンションに引っ越してきてから、今年で20年になります。

「ゴミ出しのルールも丁寧に教えてくれて『困ったことがあったら言いなさい』って。奥さんも穏やかな方で、理想のご夫婦でした」
ところが5年前、奥様が病気で亡くなってから、少しずつ歯車が狂い始めたようです。最初は、玄関前の共用通路に大きな観葉植物を置く程度でした。
「本人は『緑があると癒やされるだろ』って言うのですが、『通路は共用部分ですからね』と注意をすると、『ああ、そうか』と一旦は引き下がるものの、数日後にはまた別の物が置かれるんです。そして、それの繰り返しなんです」
◆布団、植木、そして住民の我慢は限界へ
次第に行動はエスカレートしていきます。共用スペースに自分の布団を干す、廊下に私物を並べる、掲示板に勝手な張り紙をする。「注意しに行くと、『みんなで使っていい場所だろ?』って。本気でそう思っている様子でした」
管理組合には苦情が相次ぎました。「火災時に危険」「見た目が悪い」「一線を越えている」。理事会の空気も次第に重くなっていったといいます。
数人の理事で部屋を訪ね、口頭での注意を続けましたが、強く言えば逆上する恐れもある。法的措置を検討するほどでもない。まさに“扱いづらい人物”でした。
「本人に悪意がない分、余計に厄介なんです」
そんな状況に追い打ちをかけるように、事件は起こります。ある日、山崎さんが老人宅の様子を見るために7階でエレベーターを降りた瞬間、異様な光景が目に飛び込んできたといいます。
「7階の廊下が、やけに明るいなと思ったら……」

