3.子ども・子育て支援金制度がスタート
子育て支援の財源を確保するための新しい拠出金制度が、2026年度から段階的に始まります。
どのように支払うのか
この支援金は、私たちが毎月納めている公的医療保険料などと一緒に徴収されます。お勤めの方であれば、給与明細の健康保険料欄に合算されて表示されます。
負担額は加入している健康保険や所得によって決まりますが、2026年度から数年かけて段階的に引き上げられる予定です。
引用/子ども家庭庁
当初の平均負担額は月数百円程度と試算されていますが、共働き世帯や所得の高い世帯では、それ以上の負担になる可能性があります。
家計への影響は?
制度上は「社会保障を支える次世代を全世代で育てるための費用」という位置づけですが、家計にとっては実質的な医療保険料の引き上げであり、固定費が増えることには変わりありません。
直接的な支援を受けられない独身の方や、お子さんのいない世帯からも一律に徴収されることから、ネット上では「独身税」という言葉で議論になっています。
いずれにせよ、支援策が始まることで社会保険料の負担はこれまでより増えます。その影響で、手取りが減ったと感じる場面も出てくるかもしれません。そうした変化を前提に、家計全体を見直してみることも一つの方法です。
生命保険の内容や携帯電話料金、あまり使っていないサブスクなどは、比較的無理なく調整しやすい項目です。できるところから少しずつ確認していくと良いでしょう。
4.労働安全衛生法の改正
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職場の安全を守るルールもアップデートされます。今回は、設備面などの形あるものについての安全対策だけでなく、働き方そのものにもメスが入ります。
これまで建設現場などの安全対策は、主に雇われている従業員を守るためのものでした。新年度からは、現場を共にするフリーランスや一人親方なども保護対象に含まれ、元請け業者の安全配慮義務の範囲が広がります。
無理な納期の指定が制限される
特に重要な改正が、過度な短納期の禁止です。安全な手順を省かなければ間に合わないような無理な工期設定や、十分な休息が取れない作業方法を強制することは、安全配慮義務違反とされる可能性があります。つまりスケジュール管理そのものが、労働者の安全と健康を守るための重要なルールとして位置付けられるようになります。
化学物質の管理がより重要に
工場や美容室、建設現場などで薬剤や塗料を扱う際のルールも変わります。これまでは国が指定した物質だけを注意すればよかったのですが、これからは扱うすべての物質のリスクを自分たちで確認し、必要な対策を講じる「自律的管理」に移行します。
成分表示を自分たちでチェックし、現場の状況に合わせて換気を強めたり、適切な手袋を選んだりと、実態に即した安全策を講じていく形になります。
ストレスチェック制度の義務拡大
働く人のメンタルヘルス不調を未然に防ぎ、早期発見することを目的とした「ストレスチェック」の実施が、2026年4月から、従業員数に関わらず、すべての事業場で義務化されます。
これまでは50人以上の職場のみが対象でしたが、法改正により小規模な店舗やオフィスも対象となります。
具体的には、年1回の検査を行い、高ストレスと判定された従業員のうち希望者には医師による面接指導を会社が手配する体制を整えなければなりません。心の健康を個人任せではなく組織全体で守る仕組みへと変わるため、小規模事業所も早めの準備が求められています。
労働安全衛生法の改正、負の側面は?
改正によって、個人事業者も安全衛生の義務主体として位置付けられ、安全教育の受講や機械点検などを自ら行う必要が出てきます。
また、ストレスチェックが小規模事業所まで広がることで、個人情報の取り扱いに不安を感じる人や、受検自体を負担に感じる人も出る可能性があります。さらに、安全対策の強化により作業手順が増え、結果として働く時間や業務量が制約され、業務効率が落ちたと感じるケースも考えられます。制度の目的は健康の確保ですが、短期的には自由に働きづらくなったと感じる人が出る可能性がある点は課題と言えます。