◆直近登板を詳細データで検証する佐々木朗希の現在地
そんな中、佐々木の投じた“71球”には明るい兆しもあった。30球に上ったフォーシームのうち、最速99.3マイル(約159.8キロ)を含む15球が98.0マイル(約157.7キロ)以上を計時。この日の平均97.9マイル(約157.5マイル)は、昨季のレギュラーシーズンにおける自身の平均96.1マイル(約154.6キロ)を大きく上回り、ロッテ時代の姿を彷彿とさせた。
さらにフォーシームとスプリットに続く“第3の球種”として取り組んでいる「カットボール」も、徐々に佐々木の繊細な指先になじんできているようだ。
◆新球カットボール導入で広がる投球の幅と課題
この日は自身が“ジャイロっぽいスライダー”と呼ぶ新球を19球投じた。そのうち半数以上の10球がボールとコールされたが、見逃しストライクが5球、空振りとファウルが1球ずつ、そしてフライアウトと単打が1球ずつという結果だった。このカットボールがメジャーで通用する球種となるかどうかは未知数だが、ほぼ縦の変化しかなかった佐々木のレパートリーに横の変化が加わることは、プラスにはなってもマイナスにはならないはず。オープン戦では試投の意味合いも強いのか、カットボールの投球割合がやや多くなっているが、レギュラーシーズンに入れば“隠し味のスパイス”として、全体の10~15%に抑えてくるだろう。
ただ、そうは言っても佐々木の生命線はやはりフォーシームである。突如、制球を乱すシーンはもはや見慣れた光景になりつつあるが、18日の登板では98マイル以上が半数を占める中、フォーシームに限ればストライク率は64.5%(20/31)に達していた。

