◆「虐待をしている」と濡れ衣を着せられ…

はーちゃん:夫の妹だけが協力者かはわからないですが、迎えに行った際に子どもたちは家にいませんでした。すぐに警察に連絡をしましたが、「民事不介入なので対応できません」と取り合ってくれませんでした。夫側は、「あなたが虐待をしている可能性があるから、しかるべき施設に預けた」などと言うんです。もちろんそんな事実はありません。私は警察に食い下がり、子どもたちがどこにいるのかを確認するようにお願いしました。すると子どもたちはホテルにいることがわかったんです。その後、一定の期間を置いて、子どもたちは夫の元からわたしの元に帰ってきました。
――ということは、もう一度お子様たちは先方に連れ去られるということでしょうか。
はーちゃん:そうです。2021年4月のことでした。上記のように1回目の夫や夫の家族による子どもの連れ去りがあったことから、私は弁護士を通じて法的な書類を作成し、それに則って面会などのルールを決めていくことを夫に打診しました。夫は「弁護士に頼むとお金がかかるから」などと渋っていましたが、私はもっとも揉めない方法として法曹資格を持つ人の介入を選びました。
そんななかでも、夫が父親であることには変わりないので定期的に子どもを夫の元へ預けて面会を行っていました。しかしある日、夫の元へ子どもを迎えに行くと夫が子どもを返してくれませんでした。夫の言い分は、私の弁護士から受任の通知が夫に届いたことが、「弁護士を使うな」といった夫に対する裏切りを感じたからと証言しています。夫はそのあとの面会において前回同様に引き渡しの拒否を行い、現在に至っています。そしてそのまま現在に至るまで私は子どもに会えなくなってしまいました。
◆親権の決め方は、理不尽で残酷

はーちゃん:監護権は、最高裁判所まで争い、私は負けました。親権については、次に最高裁判所で争うことになっています。家庭裁判所調査官の調査書でも、夫側が養育している現状を維持するための理屈ばかり書かれていて、とても納得できるような内容ではありませんでした。
――はーちゃんさんはTikToKをはじめとするSNSにおいて、モラハラや別居親のリアルなどを発信していますよね。インフルエンサーという手段を選んだのはどうしてでしょうか。
はーちゃん:自分の体験をもとに発信することで、日本では「母親が親権を取るのは当然」「親権が取れない母親はよほどの問題がある」と思う人も多いと思いますが、実際の親権の決め方は非常に理不尽で残酷なものです。家庭裁判所調査官の調査でも、私が虐待をしていないことは認められています。それでも子どもは帰ってきません。日本の家庭裁判所は現状維持の原則を非常に重要視するため、配偶者より先に子どもを連れ去り、確保した親に親権を与えます。日本に暮らす全ての親にこうしたことが起こり得ることを知ってほしいんです。
また、SNSは今子育てをしている世代やこれから結婚・子育てをしていく沢山の若い世代も多く見ています。彼らにも、一方の親に連れ去られてしまうと親権をとられてしまうことを知ってもらいたいです。そして、夫婦の別れが親子の別れにならない社会になってくれたらなと思います。

