◆エコーチェンバーが育む「インテリ・ヒーロー」の末路
さらに、彼らは正義と悪の間に上下関係を見ている傾向があります。“理性的で賢い私たち”(正義)と、“無教養で乱暴なあいつら”(悪)という図式ですね。戦隊モノみたいに素朴な勧善懲悪のストーリーの中で、有馬氏や白井氏が何か発言するとフォロワーが熱狂する。有馬氏や白井氏はヒーローのような存在になります。すると、そのように評価されるという報酬を求め続けるようになってしまいます。
このようにエコーチェンバーが増幅を繰り返しては、「床に額なすりつけて」や「早く死んだほうがいい」という軽率な発言を生み出す土壌が出来上がってしまうのです。
その意味では、有馬哲夫氏はSNSの被害者なのでしょう。しかし、当人は気付いている気配すらない。
その事実が、さらに哀しみを誘うのです。
文/石黒隆之
【石黒隆之】
音楽批評の他、スポーツ、エンタメ、政治について執筆。『新潮』『ユリイカ』等に音楽評論を寄稿。『Number』等でスポーツ取材の経験もあり。X: @TakayukiIshigu4

