50代を過ぎたら見直したい歯の健康習慣
50代以降は、これまでと同じケアでは歯を守りきれなくなることがあります。
歯垢がたまりやすくなる今だからこそ、毎日の習慣を少し見直すことが大切です。ここでは、今日から取り入れたい歯の健康習慣をご紹介します。
毎日の歯みがきの見直し
歯みがきの「やり方」を見直しましょう。歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れは十分に落としきれません。特に歯ぐきが下がってできたすき間には、歯垢が残りやすくなります。
そのため、歯間ブラシやデンタルフロスを併用し、歯と歯の間までしっかりケアすることが大切です。
さらに、歯と歯ぐきの境目にある「歯周ポケット」を意識し、歯ぐきに沿わせるようにやさしく磨くことで、歯周病の予防につながります。
定期的な歯科検診
毎日のケアに加えて、定期的な歯科検診も欠かせません。
自分では取りきれない歯石や、初期の歯周病は自覚しにくいため、プロによるチェックが重要になります。
歯科医院では、歯石除去や歯周病の状態チェックを行い、トラブルの早期発見・進行予防につなげることができます。
症状が出る前から通う習慣をつけることが、歯を守るポイントです。
よく噛んで食べる習慣(歯垢を作らないケア)
歯を守るためには、「汚れを落とすケア」だけでなく、「歯垢を作りにくくする習慣」も大切です。その一つが、よく噛んで食べることです。
しっかり噛むことで唾液の分泌が促され、口の中の汚れや細菌を洗い流す働きが高まります。唾液は天然の口腔ケア成分ともいわれ、歯垢の付着を防ぐ役割があります。
さらに、キシリトール配合のガムや、歯垢の生成を抑制するユーカリ抽出物成分配合のガムを取り入れるのも効果的です。手軽に唾液の分泌を促しながら、歯垢を抑える効果が期待できます。
小さな日々の習慣が歯の寿命を左右する
50代以降は、女性ホルモンの変化により歯ぐきの防御力が下がり、さらに骨粗しょう症の影響で歯を支える力も低下しやすい時期です。こうした変化が重なることで、歯周病の進行や歯のぐらつき、抜歯リスクが高まります。
だからこそ大切なのは、毎日の歯みがきや歯間ケアを丁寧に行い、定期的な歯科検診を習慣にすること。そして、よく噛むことで唾液の働きを活かし、歯垢をためにくい環境へと整えましょう。
【記事監修】
大阪大学大学院歯学研究科 特任教授 天野 敦雄先生 1984年大阪大学歯学部卒業。ニューヨーク州立大学での研究員を経て、大阪大学歯学部教授に就任。専門は予防歯科学。歯学研究科長・歯学部長、日本口腔衛生学会理事長を歴任し、現在は大阪大学名誉教授。日本口腔衛生学会専門医。
■取材協力:歯垢リスク事務局

