昨年12月の組み合わせ抽選会で、日本はグループF(オランダ、チュニジア、欧州プレーオフ勝者と同組)に入ることが決定した。対戦相手決定後、初の試合であり、最終メンバー発表前最後の実戦となる今遠征は、極めて重要な機会だ。それだけに、森保一監督がこの2試合にどう取り組むかが注目される。

◆最終発表前、最後のアピールの場
本大会開幕まで、今回の2試合を含めて残された実戦は3試合。最終メンバー26名の登録締切は5月30日に設定されている。本大会前に国内で行われるアイスランド戦は5月31日のため、必然的にメンバー発表後の壮行試合となる。つまり、今回の欧州遠征が選手にとっては最後のアピールの場であり、監督にとっては最終選考の場なのだ。同時に、今遠征は対戦相手決定後、具体的な戦術を試せる唯一の好機でもある。本大会まで残り3試合しかないなか、本番を見据えたシミュレーションを行える時間は限られている。
◆負傷者続出で陥ったチームの危機
選手を試すのか、戦術を試すのか。今回招集された顔ぶれを見る限り、森保監督は前者に重きを置いたようだ。背景には、日本代表が現在抱える深刻な問題がある。森保監督はこれまで「コアメンバー」「ラージグループ」といった言葉を使い、選考の優先順位を明確にしてきた。早い段階から最終メンバーの多くを固めていたと推察されるが、現在は負傷者が続出。チームを成立させられるか危ぶまれるほど、危機的な状況に陥っている。
現状、監督が望む26人のうち、招集できているのは6〜7割程度ではないか。本大会時にこの比率がどう変動しようと、戦いは待ってくれない。こうした事態を踏まえ、指揮官はまず「穴を埋められる選手」の選定を最優先したのだろう。

