築56年の実家を貸すにあたり、400万円のリフォーム提案に迷った50代主婦。選んだのは「現況賃貸+最低限の修繕」という選択でした。お金をかける・かけないの判断軸、内見や募集で意識したこと、賃貸を始めて見えた現実を綴ります。
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築56年の実家、リフォームはやり過ぎないと決めた理由
「水回り含めて400万円リフォーム」という提案には、正直、抵抗感がありました。築56年の古い家に400万円をかけ、その費用を回収できるのか。現実的に考えると、簡単には答えが出ません。
そこで、知り合いの不動産屋さんに相談しました。すると提案されたのは、 「現況賃貸+最低限の修繕」という考え方でした。リフォーム費用の目標額は100万円。その金額内で貸せる状態にするために、私が決めた「お金をかける/かけない」の線引きは、次の通りです。
気持ちよさに直結する場所
→トイレは新品に(印象が変わる)
見た目が大きく変わる場所
→絨毯からフロアタイルに(DIYも混ぜて費用圧縮)
プロに任せる場所
→壁紙、設備点検、雨どい、給湯器のメンテ、最終クリーニング
自分でやる場所
→カーペットの剥がし作業、内見前掃除、写真撮影の準備
絨毯をフロアタイルに替える作業は、業者さんに丸投げすると100万円ほどかかると言われました。そこで私は、絨毯剥がしを自分で行い、床の下地とフロアタイル施工のみを業者さんに依頼しました。その結果、修繕費を約2割ほど抑えることができました。
掃除やDIYがもともと好きなこともあり、この作業は、実はとても楽しかったのです。手を入れるほど、家が少しずつ息を吹き返していく感覚がありました。
大きな家具を手放し、冷蔵庫や洗濯機など生活感のある家電を処分し、床が変わったとき——。家が見違えるように、生き生きして見えました。「やはり、この家を手放したくない」掃除を通して、自分の気持ちがはっきりしたことで、心を込めて手を入れることができるようになったのだと思います。
築古賃貸の内見で効いた、主婦だからできる掃除
賃貸に出すとき、入居前にはプロのハウスクリーニングを入れます。でも、内見は「家主が掃除をした状態」で行われます。
以前読んだ本に、「部屋の清潔感は、四隅や手垢の残り方で決まる」と書かれていました。
そこで私が特に意識したのは、
- スイッチのパネル
- 部屋の四隅
- キッチンのシンク
- 換気扇
古くても、きちんと手入れされている家だと伝わる状態で見ていただきたいと思い、心を込めて磨きました。

