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【体験談】56歳カナコ・推し活の熱狂の先に見えたもの(後編)

【体験談】56歳カナコ・推し活の熱狂の先に見えたもの(後編)

推しがくれたのは「恋」よりも自分を取り戻す時間

推しがくれたのは「恋」よりも自分を取り戻す時間

私はそこから少しだけ抜けた気がします。陰で彼とやり取りできるから、ということではありません。しょせん事務所を通してですし、あの凝った絵を贈ったのが最後です。

彼のおかげで私はもう一度、絵を描く気になれた。そのことに、一番感謝しているんです。

これからもライブには通うつもりです。でも気持ちは、以前より落ち着いています。あの熱狂的な“疑似恋愛”は何だったのだろうと思うこともありますが、あれはあれで、我を忘れるようないい体験でした。

苦しい時期もありました。絵を贈って気持ちが最高潮に達したとき、周りからハブられてつらい思いもしました。でも、推しがいる生活にはやっぱり張りが出る。体調を整えておこう、体力がないとライブにも行けないと思うようになって、ジムにも通い始めました。

推しは、生活を壊すものではなく、私の生活を立て直してくれた存在でもあったんです。

推し活の先に、夫婦の空気まで少しだけ変わった

つい先日、夫が疲れているように見えたので「大丈夫?」と聞いてみたんです。すると、ギクッとしたような顔をして。翌日、私の好きなスイーツを買ってきました。「次女と二人で食べれば」と言って。

そのスイーツ、次女が好きだと言ったものではありません。以前、私が「これ大好き」と言ったものでした。

夫は、私がMさんに夢中になっていたことを具体的には知らないと思います。何か好きなものができたのか、あるいはパート仲間とどこかへ出掛けることが増えたのか、その程度の認識でしょう。これからも詳しく知ることはないと思います。

振り返ってみると、私はいつしか心の中から夫を追い出そうとしていたんですよね。お互いさまだとは思いますが、そうして少しずつ、夫婦の間にある溝が太く深くなっていたのかもしれません。

夫婦関係が急に甘いものになるわけではありません。でも、以前よりお互いにほんの少しでも思いやりを持てるようになっているとしたら、それもMさんのおかげなのではないでしょうか。

配信元: HALMEK up

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