◆食欲はあるけど、全部吐いてしまう

「どれだけ飲んでも、寝酒をしないと眠れないので、ベロベロで帰って家でウイスキーを飲みます。シングルやダブルではなく、耐熱タンブラーに並々入れて飲んで途中で気絶します。そこから、8時に起きて、昨晩残った酒を飲みます。耐熱タンブラーに入れているから、まだ氷が残っているんですよ」
いわく、キンキンに冷えた状態で飲む、朝のウイスキーは「最高にうまい」そうだ。
「そして、身支度を整えてから。近所の立ち飲み屋に行って5杯ぐらいハイボールを飲んで、12時に店をオープンします」
どうやら飲んでいるのはストロング系だけではなさそうなので、純アルコール量は前述の計算から、だいぶかなり変わってくる。人間は1日にそんなに水分を取れるものか?
「普段飲む酒はほとんど炭酸入りだから、お腹はずっとパンパン。それでも、二日酔いになるのは年に3回ほどです。だって、毎日の飲酒ルーティーンが決まっていますからね」
その分、1日1食しか食べられない状態だ。
「先輩にごちそうされることもあります。お腹はパンパンでも、酔っ払って『酒マンチ』になっているので食欲はあるんです。それでたくさん食べるのですが、胃が終わっているので、最後は先輩の目の前で全部吐いてしまいます」
◆病院で「見たことない数値が出た」
ここまで読んできて分かると思うが、CANTAさんはアルコール依存症である。病院にもしばらく行っていなかったが、昨年末にようやく血液検査を受けた。「翌朝、病院の先生から電話が来て、『見たことない数値が出た』と言われたんです。そこから『今日、予約を取るので来てください』ということで、全身検査を受けました」
急いで病院へと向かったCANTAさん。健康診断におけるγ-GTは一般的に40〜60が平均値とされるが、彼は「1100」という数字を叩き出した。
筆者は「2410」のため、「なんだ半分か」と思ったが、そもそも2人とも数値が異常なため話にならない。本来は100を超えただけでも、脂肪肝、肝炎、肝硬変、胆道疾患の疑いがあるのだ。
「それでも、糖尿病、肝硬変、がんは全部平均値でした。肝臓の数値もγ-GTだけが高いようで、医者からは『肝臓強いね』と言われました。それを聞いて安心して、今も飲んでいます」
何も問題は解決していないのだが、いざ体を壊して初めてアルコール依存症に気づくものである。幸か不幸か、アルコール耐性が強すぎる我々は、「その日」が来るまで浴びるように酒を飲んでしまうのだ。

