◆人は、見えない世界からも、影響を受けていると思う
――一連の活動は、ご自身にとってどんな意味をもたらしたのでしょうか。角:「見えない世界の存在も、自分に影響を与えている」という気づきを得たことですね。人は山奥で仙人のように暮らさない限りは、周囲との関係性なくして生きられないですよね。しかし実は、“超常的な何か”も人を支えてくれているのではと思うようになりました。自分の核となる意識は曖昧なもので、周囲と多重的・複合的に影響を与え合いながら成り立っていると考えていますが、目に見えない存在も、良くも悪くもそこに関与している。宗教のように聞こえてしまうかもしれませんが、人は決して自分一人で生きていないことを知り、謙虚であることは重要だと思います。ですから、生活の一つ一つを丁寧に行うほど、自分の周りにきっとポジティブなフィールドができていくのだろうとは思います。
見えている世界だけが真実ではないー。この信念を証明するために、角は人智を超えた世界の探索を続ける。
【Yukiko Sumi】
上智大学中退後、スピリチュアル系媒体の書籍編集などを経て、サイゾーにて不思議系ウェブサイト「TOCANA」を開設。8年間編集長を務める。YouTubeチャンネル「角由紀子のヤバイ帝国」は登録者数31万人(’25年9月現在)
(※1)著書
角氏が体当たりで試した引き寄せの法則の効果と落とし穴を赤裸々に綴っている。「従来の引き寄せ本では消化できなかった部分が明示されている」という反響が多く寄せられている

UFO、UMA、心霊、予言など世界中のオカルトを「ホントカナ?」とさまざまな角度から取り上げたニュースサイト。’13年に創設。オカルト界隈ではよく知られた媒体
(※3)アーユルベーダ
ヨガに源流を持つインドの民間医療。漢方医療と同様に体全体のバランスを調整することで心身の不調を改善する
(※4)エサレン研究所
カルフォルニアに本部があり、マッサージや瞑想を通じて意識改革を行う精神修練のメソッドを広めている。ヒッピーカルチャーの文化拠点の一つ
(※5)タマエミチトレーニング
アーティストの中島修一氏が開発した能力開発メソッド。意識を自由にコントロールし、自分の望む未来を手に入れるというトレーニング
(※6)幽体離脱
体から意識が抜け出す状態、またはその行為。脳に幽体離脱を知覚させる角回という部位が見つかり、科学的に全否定はされていない
(※7)ヘミシンク
録音技師のロバート・モンロー氏が発明した技術で、音の位相のずれを利用して右脳と左脳を同時に活性化させる。これにより無意識を意識下でコントロール可能になるという
(※8)引き寄せの法則
自己啓発の父、ナポレオン・ヒル氏の「思考は現実化する」という思想を源流とし、自分の考えたことを綿密に計画し行動すれば必ず実現するというビジネスマインドを説くもの。しかし昨今では、無意識を通じて運命を変えるというスピリチュアルメソッドとしても語られる
取材・文/川口友万 構成/安宿緑 撮影/杉原陽平
―[インタビュー連載『エッジな人々』]―

