本命は「ハイジ・カフェ」
カフェは屋上にあり、パビリオンの見学せずとも利用可能だ。
なんといっても最大の魅力は、球体に大きく丸くとられた窓から見る万博会場の光景。遠くまで見渡せる位置から会場を俯瞰（ふかん）して、万博談義に花を咲かせるには絶好の場所だ。
供されるのはスイス郷土料理と日本の料理が調和した“フュージョン料理”やスイスワイン。下の写真のラクレットのような伝統的な料理も人気だ。スイスワインはその品質が高く評価されている。出荷数が限られているので日本で飲むことができる場所は多くないので、この機会を逃さないように。
スイスは、名作家具でも知られた国。レストラン内には、ヴィトラというスイスブランドのコレクションから、ヴァーナー・パントンの「パントン チェア」、イサム・ノグチの「ダイニング テーブル」などが使われている。1950年創業のヴィトラは、世界的デザイナーの創造性と自社の開発力により、歴史に名を残す作品を数多く生み出している。スイスとドイツ、フランスの国境沿いに近いドイツ側の地ヴァイル・アム・ラインにある、“建築とデザインの聖地”と呼ばれる「ヴィトラ キャンパス」でも有名だ。
心地よい家具においしい料理とワインで、ついつい長居して、他のパビリオンを見学する時間がなくならないようにだけ注意を！
photo: Tomoko Hagimoto text: Rica Ogura
大阪・関西万博《大屋根リング》設計者、藤本壮介の初の大規模個展。森美術館で開催中