何となく自分の中では「違うだろうな」という空気感

熊崎晴香さん
―― どういった思いで、あのような表情になったのでしょう。「続投いけるかも」「厳しそう。ポジション下がってしまうかも」などあると思いますが、実際のところはいかがですか。
熊崎: 正直(センターには)立てないと思っていました。自分としては「もう、多分変わるだろうな」と思っていましたが、「それでもまた立ってやるぞ」という気持ちもありました。ファンの皆さんには、「もちろん次も立ちに行くからね」という気持ちは伝えていましたが、何となく自分の中では「違うだろうな」という空気感はありました。なので、(3回目のセンターを知らされて)驚きがめちゃめちゃありました。もちろん自分が目標にしているのは絶対的エースですが、今は「センターに立ってもいいな」と思える、魅力的なメンバーがたくさんいます。誰がセンターに立ってもしっくりくる、というのはグループの強みだと思います。これはグループにとってはいいことだな、と思いつつ(話を聞きに)行ったら、びっくりしてああいう表情になっちゃいました。
―― 「魅力的なメンバー」、つまり熊崎さんにとっては競合が多いわけですね。
熊崎: 本当にそうですね。みんな素晴らしいので......。
―― 一方で、佐藤さんは「リアクション薄くて」と話していました。動画だけ見ると、淡々と(センター起用の知らせを)聞いているようにも見えますが、実はそんなことはないんですよね。
佐藤: そうです......!でも、うーん、本当にリアクションが薄い方なのですが、何事もすごい深く考えてしまうので、言われたときに「何でだろう?」というのは感じました。素直に「やったー!」が最初には出てこなくて、すごくいろいろ考えたのですが、ファンの方がずっと(センターを)願ってくださっていたこともあるので、そこが一番頭に浮かんだというか......。(ファンの皆さんに)早く報告したい気持ちが自分の気持ちに勝った、というのはあります。
―― センターに立ちたいという気持ちをずっと持ち続ける中で、事務所に呼び出されるわけですよね。そのときは、多少は期待して出かけたのですか。
佐藤: うーん、もう期待しないように活動をしていたので、あまり期待はしていませんでした。(過去のセンター発表で)こんな感じなんだ、なんかみんな「本当ですか、ドッキリだと思った」と言っている映像を何回も見ていたので、「本当かな?」って思ってたんですよ。ですが、実際に言われたときに、私は「ドッキリかな?」とならずに、「わかりました」という感じでした。何か言われたらちゃんと受け止めようと決めて過ごしていた時期でもあったので、もう覚悟の顔というか、自分で見ても何か肝がすわっていると感じました。
―― なるほど、言われた瞬間は、何か考えているような表情にも見えました。
佐藤: はい、めちゃめちゃ考えて......。「言われるかな、言われるとしたらいつ言われるんだろう」「言われたら、どうリアクションしたらいいんだろう」とか......。実際に言われたときは本当に実感がなくて......。なので、うーん、今となっては、もっとリアクションすればよかったと感じますが、ファンの方は「あれが佳穂ちゃんらしい」と言ってくださるので、自分の素をちゃんと届けられたのであれば、それはそれで良かったと思います。
ダブルセンターは10年ぶり、その良さとは

佐藤佳穂さん
―― 熊崎さんは、前作のインタビューでは、2回目のセンターということで、「『どんとやろう』『私がSKE48のセンターだ』という気持ちで堂々と立っていられるようになった」と話していました。3回目のセンターというのは、1、2回目とは見える景色は違いますか。
熊崎: 本当に「楽しい!」に尽きますね。一つ一つのお仕事を、今を楽しまないともったいない、とすごく思うようになりました。1回目は周りが見えておらず、緊張と「どうしようどうしよう」という怖さで窮屈になってしまっていた部分はありましたが、徐々に自信になって、3回目は「こんなに楽しかったっけ?」という違いを感じることができています。少しだけ余裕を感じることができてすごくうれしく、少し成長できたと思うようになりました。
―― 佐藤さんは表題曲MVでは、「自分の前に人がいない」初めての経験です。緊張しましたか。
佐藤: 実は、あまりしませんでした。どこに行っても自分がセンターだと思ってパフォーマンスをすることが大事だと教えてくれた先輩がいたので、それを自分の中でも大事にして活動してきました。そうは言っても、撮影をしていく中では、やはり足りていないと思う部分もありました。MVは完成度が高くてうれしかったですが、「ここはもうちょっとこうできたな」とか、「こういう見せ方したかったな」といったことも、後々出てきたりもします。瞬間瞬間を悔いがないように撮影に臨んだので後悔はありませんが、今日も、終わってから「こうできたな」と反省すると思います。そういったことが重なって今回のシングルの思い出になると思っています。
―― なかなか100%にはならないですよね。自分(記者)の側も、「これを聞いておけば良かった」「こういう聞き方をすればよかった」と反省すると思います(笑)。さて、ダブルセンターは、17枚目シングル「コケティッシュ渋滞中」(15年)以来10年ぶりです。ダブルセンターの良さはどこにあると思いますか。
熊崎: 心の面では、隣にいてくれるのが、すごくありがたいです。「一緒に頑張ろう」と隣で言える仲間がいるのはうれしいですし、「16人みんなで頑張ろう」となります。フォーメーションの美しさもあると思います。2人が交差しながら踊ったりするのはダブルセンターの構成でしか見られないものだと思うので、そういう部分も楽しんでいただけたらうれしいです。
(インタビュー後半に続く。10月6日掲載予定です)
熊崎晴香さん プロフィール
くまざき・はるか 1997年生まれ、愛知県出身。12年に6期生としてSKE48に加入。15枚目のシングル「不器用太陽」(14年)で初選抜。19枚目の「チキンLINE」(16年)以降の全シングル表題曲に参加している。趣味のひとつが競馬で、19年からコラム「ハルカ伸るか!反るか!」(東京スポーツ)を連載している。23年8月に写真集「表情ガール」(扶桑社)を発売。Team S所属、副リーダーを務める。
佐藤佳穂さん プロフィール
さとう・かほ 1997年生まれ、愛知県出身。16年に8期生としてSKE48に加入。23枚目のシングル「いきなりパンチライン」(18年)で初選抜以降、全シングル表題曲に参加している。20年からラジオ「さとかほLAB」(やしの実FM)にてパーソナリティを務める。Team KⅡ所属。チーム変更前はTeam Eに所属し、22年11月から25年3月までリーダーを務めた。