◆糖質制限ダイエットは糖尿病リスクを高める?

「膝の痛みに効くとされる軟骨やヒアルロン酸の生成に不可欠な成分であるグルコサミンやコンドロイチン含有のサプリがありますが、これらの成分は消化管で分解されて軟骨まで届きにくいという研究報告が数多く出ています」
昨今は減量目的で糖質制限ダイエットに取り組む人も多いが、石黒氏は「必ずリバウンドする」と断言する。
「その背後には、血糖値を下げる働きがあるホルモンの一種、インスリンに対する抵抗性(効きにくさ)があります。糖質を制限して高タンパク食を摂ると食後血糖値の急上昇が抑えられ、インスリン抵抗性の改善に役立つのですが、過剰なタンパク質の摂取は逆にインスリン抵抗性を誘発して糖尿病リスクに繫がる可能性もあるのです」
◆“正しく”やれば効果的だが…
一方で、ファスティング(断食)は“正しく”やれば効果的だが、多くの人が誤って実践している可能性が……。「2~3日のファスティングなら、脂質代謝が活性化してケトン体(体や脳の代替エネルギー源)が生み出され、脳がクリアになる効果があります。しかし、長期間の断食は体にとってピンチと判断され、代謝が悪化するほか、腸内細菌の餌が不足して菌が腸の粘液を食べ始め、腸壁を守る防波堤が削れていくので、毒素や健康を害する細菌が体内に入りやすくなる。
一方で2泊3日の“断食合宿”もブームになりましたが、これも注意が必要です。その多くは酵素ジュースだけを飲み続けるというプログラムなのですが、糖分が多く含まれている製品だと血糖値が上昇するだけ。“断食明け”にはかえって脂肪を蓄積しやすくなる。無理してファスティングするよりは、毎日12時間の断食をやるほうが効果的。実際、私も12時間は腸を休ませるようにしています」
かといって、急に運動に目覚めるのもよくないという。
「長時間、体にストレスを与えるマラソンは体に悪影響。“ホルミシス”といって、有害なものでも低刺激、短時間であれば有益な活性作用をもたらすのですが、マラソンは過剰なんです。心臓や内臓への負担に加え、活性酸素の増加による細胞の酸化リスクもある。運動するのであれば、毎日2、3分だけ全力疾走するほうがはるかに健康的です」

