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観客150人全員が“人形”…「入浴中の全裸女性」まで再現した、愛知の知られざる異空間

観客150人全員が“人形”…「入浴中の全裸女性」まで再現した、愛知の知られざる異空間

◆艶っぽいシーンを美しい等身大人形で再現

高浜茶屋 吉貴
左手の桟敷。桟敷手前には太鼓を叩いていたり、乱闘シーンもある
舞台では歌舞音曲に合わせ、左右の袖から人形が登場。有名な歌舞伎の演目の「連獅子」「新口村」「二人道成寺」のシーンを再現……といっても人形自体は静止状態でレールの上を移動するだけ。

高浜茶屋 吉貴
観覧席の背後には、1階部分に楽屋と小部屋、2階には石川五右衛門が「絶景かな、絶景かな」と見得を切っている
だが、最後の「石川五右衛門」では2階部分に舞台があり、石川五右衛門がしっかりと動き、見得を切る。観覧席の背面の1階部分は楽屋があり、台本を前に打ち合わせする人形も。その楽屋を2つの小部屋が挟んでいるのだが、どちらも薄い布越しに内部が見える。

高浜茶屋 吉貴
楽屋の隣りの小部屋には、薄い布越しに半裸の女性がくつろいでいるのが見える
左側の部屋には上半身を露わにした女性とその肩を揉む男性、右側の部屋は入浴中の全裸の女性が2人。1人は男性の前に立ち、身体検査でもされているような状況だ。まさか、江戸時代の艶っぽいシーンまでが美しい等身大人形で再現されていようとは。

実は当館の向かいには、かつて紫峰人形美術館(1981〜2017)というバブリーな美術館があった。『ワンダーJAPAN(4)』でも紹介しているが、大音量のBGMが流れるなか500体以上もの人形(こちらは小さめなものがメイン)が動き回っていて、その姿はいまもYouTubeで確認できる。

それに比べると、高浜茶屋 吉貴はちょっと地味かもしれない。だが、地味な中にもジワジワとくる奇妙な感じ、ここはまさに異空間だと思う。

<TEXT/関口勇>>

【関口勇】
『ワンダーJAPON』編集長(フリーランス・発行元はスタンダーズ)。廃墟、B級スポット、巨大構造物、赤線跡などフツーじゃない場所ばかり紹介。武蔵野美術大学非常勤講師。X(旧Twitter):@isamu_WJ
配信元: 日刊SPA!

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