◆阪神改修後の桜花賞で露呈した“苦手傾向”という壁
ではなぜ、武騎手が牝馬でG1を勝てなくなったのか。やや強引な推測にはなるが、牡馬勝りのウオッカに騎乗し結果を残したことで、繊細な牝馬とは手が合わなくなったといえば極論すぎるか。桜花賞に関しては、2006年に実施された阪神競馬場の大規模改修工事を境に全く勝てなくなっている。改修前の芝1600mはコーナーがきつく、外枠が圧倒的不利なトリッキーなコースとして知られていたが、武騎手は旧コースの桜花賞で【5-3-1-5/14】と得意にしていた。
一方で、改修後の外回りコースでは【0-3-0-13/16】。能力を出し切りやすいとされる現行コースで2着が精一杯となれば、アランカールと武騎手には黄信号がともっているといってもいいだろう。
今年これまで行われた3つのG1レースのうち、フェブラリーSと大阪杯は3番人気以内の3頭が上位を占める順当決着だった。仮に桜花賞で一角が崩れるとすれば、武騎手とアランカールが最も危険な人気馬となりそうだ。
◆滑り込み出走の「大穴候補」は…
そこで高配当の使者となり得る大穴候補の名前を1頭挙げておこう。それが、滑り込みで出走可能となったエレガンスアスク。フルゲート18頭に対して、当初は賞金順19番目の除外対象だった。しかし、フェアリーS2着のビッグカレンルーフが1週前追い切り後に左前第3中手骨を骨折。18番目の椅子がエレガンスアスクに回ってきた。
何とか出走にこぎつけたとはいえ、ポエティックフレア産駒の同馬は2月にデビューしたばかりの1勝馬の身。京都芝1600mの初戦を3馬身差で快勝し、川田将雅騎手も「返し馬の雰囲気も良かったので、その通りの走りをしてくれました」と高く評価していたものの、続くチューリップ賞は7着に敗れている。

