◆アイドルになる際、両親の反応は…
――超名門校出身のご友人は、社会人からアイドルへ転身した夏目さんについてどうみているのでしょうか。夏目志穂:全員がどう思っているかはわかりませんが、仲の良い友人は本当に応援してくれていると思います。特に中高時代に苦楽をともにした友人のなかに、今度の全国ツアーのチケットをすでに買って一緒に都市を回ってくれる子がいて……本当にありがたいなと思います。母校の友人は、みんな自分の課題を設定してクリアしていくパワフルな子が多く、他人の選択にとやかく言う人は多くない印象です。
――そもそも、夏目さんはなぜアイドルに転身したのでしょうか。
夏目志穂:小学生時代からAKBさんのようなアイドルが大好きでした。長年の憧れを形にした、という感じでしょうか。
――教育熱心なご両親の反応はどうでしたか。
夏目志穂:会社に在籍中にアイドルのオーディションを受けていて、その段階から母には「受かったら会社をやめちゃおうかな」と冗談まじりに話していました。私の性格を知っているので、いい意味で諦めてくれていて、笑いながら応援してくれましたね。父には、実際に退職したあとに報告しました。反応は母と似たような感じだったと思います。
◆夢は大きく武道館

夏目志穂:それが1つもなくて(笑)。よく「クイズ番組に出たらどうでしょうか」みたいなアドバイスをいただくんですが、もっと泥臭いことを手当たり次第やりたいんですよね。だから、とにかくこのグループで駆け抜けたいと思っています。
――個人で売れたいというより、グループで活動したい?
夏目志穂:そうですね。経歴の特異さから、ありがたいことにインタビューのお話をいただいたりもしますが、Palette Paradeがもっと勢いをつけるための起爆剤になれたらという思いが強いです。夢はこのグループで武道館の舞台に立つことです。
――最後に夏目さんが活動のなかで大切にしていることを教えてください。
夏目志穂:ファンに注目することでしょうか。たぶん、ほとんどのファンの方々を私は認識していると思います。単純に、私を応援してくれている人がどんな人なのか、興味があるんですよね。ライブは土日も平日もやりますが、ライブ後には特典会という交流の時間がとれて「どんな方なんだろう」と思っていろいろ話せるのが嬉しいですね。私ももとはアイドルが好きなファンの側でしたし、同じくアイドルを推す人間として、一丸になれたらなと思います。
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屈託ない笑顔とは、夏目さんの笑顔をいうのだろう。「こうやって生きていく」と決めたら、脇目もふらずに突き進む。周囲はたちまち巻き込まれ、いつの間にか彼女を応援している。そんな幸福な渦の中心に彼女はいる。アイドルの道は平坦ではないが、その険しさも彼女ならきっと鼻歌まじりで攻略し、あの純白の笑顔で人々を魅了するのだろう。
<取材・文/黒島暁生>
【黒島暁生】
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki

