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インダストリアルなインテリアには根拠とルールがある。「柱とコンクリート剥き出し」だけではダメ

インダストリアルなインテリアには根拠とルールがある。「柱とコンクリート剥き出し」だけではダメ

カジキです!! インテリアのブログとYouTubeを運営しています。暮らし、住まいの世界を長年見てきた経験を元に、インテリアの法則と、インテリア好きが頭の中で考えていることをご紹介していきたいと思います。

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写真は、昭和2年創業で家具ブランド SWITCHを展開するカナタ製作所より
「インダストリアル」と呼ばれるインテリアスタイルがあります。雑誌なんかでもよく特集されるので、聞いたことがある方も多いと思います。

具体的にはどんなスタイルを指しているのでしょうか? ネット情報を検索してみると、「ビンテージ感があって~ 柱が剥き出しで~ コンクリートをたくさん使って~」……とまあ、そういうインテリアらしいですね。ホーなるほど。

いやそれぜんぶ丸暗記しなきゃいけないの? どうしてビンテージ感があるのか、どうして柱が剥き出しなのか、どうしてコンクリートが出てくるのか、断片的な情報はさておき、なぜ、そのスタイルの根本的なルールについては教えてくれないのか。

インテリア情報はいつもこうだ。なんでそんなひどいことするの。やむにやまれぬ事情があるのだろうから僕は許します。だがコイツが許すかな!?(※懐から銃を取り出す)

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本日は、インダストリアルインテリアの正体を探って参りましょう。ビンテージ、柱、コンクリート……断片的な情報ばかりですが、これが採用されるにはすべて理由があるのです。

◆そもそもインダストリアルの元ネタって何なの?

むかしむかし産業革命がありました。おもいっきり簡単に言うと、18世紀ごろ、手作業でちまちまモノ作りをしていた時代から、機械を使って大量生産でモノ作りをする時代に変わったよ、という出来事です。最初は調子よかったのですが、そのうちモノがあふれて大量生産の時代は斜陽を迎えます。そのためアメリカの東海岸では、もう使わなくなった工場と倉庫が余ってしまいました。

じゃあどうするか? ちょうどそのときアメリカは住宅不足で困っていたので、この「空き工場」と「空き倉庫」を住宅として転用することにしたのです。これがインダストリアルインテリアの発祥です。

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写真は2023年7月24日、「ディグ・イット」より。「かつて除虫菊の保管庫として使われていた倉庫は、2008年にリノベーションが施され、『rub luck cafe』という名の広々とした気持ちのよいカフェに」
繊維工場、たばこ工場、ピクルス工場などなど。もう不要になってしまった工場・倉庫をリフォームして住み替えたスタイル。もしくはそんな暮らしを再現しようとするスタイル。これをインダストリアルインテリアと呼びます。

Industrialというのは和訳すると「工業の」「産業用の」という意味なのですが、元ネタが工業施設だからインダストリアルインテリアと呼ぶわけです。

インターネットにはいろんな解説がありますが、「こんな家具がぴったり」「こんな照明がぴったり」みたいな話はオマケに過ぎません。このスタイルの一番の肝は、「工場・倉庫から住み替えたインテリアなのだ」という部分なのです。


◆ビンテージ感と柱とコンクリートがある本当の理由

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写真は2023年2月21日「ディグ・イット」より。「風光明媚な尾道市、その海際に佇む海運倉庫の屋内は、サイクリストフレンドリーなホテル、レストラン、ショップの複合体として、全国的な注目を集め、人々で賑わっている。外見は大戦時の姿そのままに、屋内や周辺はサイクリストに愛される施設と生まれ変わった『Onomichi U2』」
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写真は2023年2月21日「ディグ・イット」より。「瀬戸内食材のグリルが存分に味わえる『The RESTAURANT』。天窓の存在は、倉庫が竣工した当時からのもの。窓枠は新しくなっている」
工場・倉庫から住み替えたインテリアだからビンテージ感があります。工場として何世代か使用した後の建築や家財が使われているので、汚れていたり、錆があったり、経年変化で色が濃くなっていたりするのです。これらが結果的にビンテージな印象を作っています。

工場・倉庫から住み替えたインテリアだから剥き出しの柱があります。工場は、作業員が大勢入れるように、照明効率を上げるため、あまり部屋を細かく区切らずドカッと大きな一室にします。いわゆるオープンプランですね。でもそれだと天井を支えられないので、結果、部屋の中にはたくさん柱が配置されています。

工場・倉庫から住み替えたインテリアだからコンクリートがあるのです。工業施設をコンクリートで作ったら、それを一般家庭のように白い壁紙で覆ったりはしません。仕事をするための部屋に、見た目を美しくするためのお化粧は必要ないからです。それをそのまま住宅に転用すれば、壁にコンクリートが残るのは当然です。

ビンテージだとか柱だとかコンクリートだとか、それらは結果的にそうなっただけで、無から生まれた特徴ではありません。自分たちが一体何を再現しようとしているのか、肝心の目標地点を知らないまま「柱がおすすめ」なんて表面的な指南を聞いても、ただの丸暗記になってしまいます。

配信元: 日刊SPA!

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