
-Fredericia -Pioneer Stool- フレデリシア パイオニアスツール
-History
革新し続ける正統派の北欧家具メーカー。
1911年にデンマークのユトランド半島東部で創業した〈フレデリシア〉。当初はクラシックな家具製造を手がけていたが、1950年代以降は、ボーエ・モーエンセン、ハンス・J・ウェグナー、ナナ・ディッツェルなど、北欧デザインの黄金期を築いた名匠と次々に協業し、伝統の工芸の技に先進的なデザインを融合。現在は3 代目のラスムス・グラヴァーセンがCEOに就任。同社の歴史を守りながら、ジャスパー・モリソン、セシリエ・マンツといった現代のデザイナーとの取り組みも積極的に行っている。
-Concept
椅子を美しく軽やかに見せる構造。
機能的で座り心地の良いプロダクトながら、抽象彫刻のようなエレガントな佇まいを追求。十字に組んだ木製フレームの上に、丸餅のようなかたちのクッションが載った「パイオニアスツール」は、特徴的な座面のかたちに合わせるように脚の上部構造を曲面的に削り出しており、プロダクトが持つ柔らかさと軽やかさを強調している。デザインを担当したマリア・ブルーンは1984年生まれのデンマーク人デザイナー。2021年には優れたデザイナーに贈られる権威あるフィンユール賞を受賞した注目株だ。
-Function
座面のかたちが実現する豊かな座り心地。
シンプルなスツールながら、その特徴的な座面と脚構造のおかげで高いクッション性を実現。座った瞬間にふっくらとしたシートが体を優しく受け止めてくれるので、長時間座っても安心だ。また、十字形の脚を垂直に伸ばすことでスタッキング時の安定性を高め、最大6脚まで積み重ねて収納することができる。ファブリックの張り地はファスナー式で、六角レンチを使って着脱してドライクリーニングも可能。写真の高さ46㎝のほかに、異なる2 つのサイズのハイスツール(H67、77㎝)も揃っている。
photo : Ryuichi Adachi styling : Yumi Nakata text : Hisashi Ikai edit : Wakako Miyake
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NEW STANDARDS / これからの、スタンダード。&Premium No. 149
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