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景気の展望を知りたい。だれの話を聞くべき?…経済評論家が教える「景気予測をする人たち」の特徴と意見の活用術

景気の展望を知りたい。だれの話を聞くべき?…経済評論家が教える「景気予測をする人たち」の特徴と意見の活用術

株価予想屋は「一喜一憂」する

経済指標は振れるので、一喜一憂せずに大きな流れを把握するように、と景気予想屋は教えられていますが、そんなことをしていたら株価が先に動いてしまうので、株価予想屋は一喜一憂します。

そこで筆者は彼らのことを「雨が降ると洪水を心配し、雨が止むと水不足を心配する連中」と呼んでいますが、もしかすると彼らは景気予想屋のことを「堤防が決壊してから洪水を心配する連中」と呼んでいるかもしれませんね(笑)。

優劣ではなく、目的による使い分けが重要

筆者は、仕事中は株価予想屋を揶揄していますが、アフターファイブには株式投資(投機?)を楽しんでいます。その際には株価予想屋の話を大いに参考にしています。べつに彼らのことを劣っていると思っているわけではなく、単に目的が違うだけだ、という認識です。

したがって、読者も何の目的で景気の話を聞きたいのか、目的によって誰の話を聞くのか選ぶことが必要です。一般の人には景気予想屋と株価予想屋の区別がつきにくいかもしれませんが、金融政策の話が短いのが景気予想屋、長いのが株価予想屋だ、と考えれば間違いないでしょう。

ちなみに、景気予想屋の話は結構あたります。それは、景気が上を向いているときには「景気はしばらく改善を続けるでしょう」と言っていれば高い確率で当たるからです。しかし、それは景気予想屋が株価予想屋より優れているからではありません。株価の予想のほうがはるかに難しいからなのです。

今回は、以上です。なお、本稿はわかりやすさを重視しているため、細部が厳密ではない場合があります。ご了承いただければ幸いです。

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塚崎 公義

経済評論家

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