
北海道・ニセコといえば、世界最高のパウダースノーを求めて多くのインバウンドが訪れる日本有数の高級スキーリゾートです。しかし、世界の高級リゾートと不動産価格を比較すると、ニセコはまさかの28位であり、トップ水準には遠く及ばないのが現実です。本記事では、高橋克英氏の著書『超富裕層に「おもてなし」はいらない』(講談社)より一部を抜粋・編集し、ニセコが絶好の不動産投資対象になる理由を解説します。
「坪702万円」でも世界28位…トップの3分の1に過ぎないニセコの現在地
ニセコは、今や世界的な高級スキーリゾートだ。パウダースノーを求めて「外国人による外国人のための楽園」が形成されてきた。
しかしそれでも、フランスのヴァル=ディゼールやクールシュベル、スイスのグシュタードやサン・モリッツ、米国コロラド州のアスペンやベイルなどの世界の高級スキーリゾートと比較すると、ニセコの不動産はまだリーズナブルな価格帯といえる。
このため、ニセコは依然として「割安」な場所として海外投資家・富裕層の需要が集まることになる。富良野や白馬であれば尚更だ。
英国サヴィルズの「The Ski Report-Winter 2025-26」によれば、1㎡当たりのホテルコンドミニアムや別荘などプライム住宅希望価格(約1億3500万円以上)は、米国アスペンがトップで2089万円/坪、フランスのヴァル=ディゼールが1934万円/坪、スイスのグシュタードが1827万円/坪と続く。その他、サン・モリッツが4位、クールシュベル1850が5位、ベイルが13位となっている(図表1)。
[図表1]世界スキーリゾート地プライム住宅希望価格ランキング(2025年) (注)750000ユーロ以上のプライム住宅希望価格(出所)Savills「The Ski Report-Winter2025-26」
ニセコは28位で702万円/坪だ。ニセコは日本では断トツながら、世界のスキーリゾートでは20位圏外であり、トップのアスペンの三分の一程度の価格に過ぎないのである。
なお、富良野は44位で381万円/坪、白馬を含め他の日本勢は全て圏外だ(※1ユーロ180円、1坪3.306㎡で計算)。実際にランキングで比較すると、その差は歴然だ。
海外富裕層がニセコを「割安な投資先」とみなす理由
ちなみに、各エリアで最も高い売出物件の希望価格をベースにしたウルトラプライム住宅希望価格では、トップ3の順序は変わらず、米国アスペンがトップで4100万円/坪、フランスのヴァル=ディゼールが3100万円/坪、スイスのグシュタードが3065万円/坪と世界の主要都市と比べても遜色ない世界最高水準の価格帯が続く。
こうした高級スキーリゾートには、スパなどが充実した5つ星ホテルが誘致されミシュラン店が集まり、高級ブランド店が軒を連ね、新たなる富裕層を取り込んでいく。例えば、アスペンには5つ星ホテルが71あり、ミシュランガイドに掲載されたレストランは36もある。グシュタードには、5つ星ホテルが17あり、ミシュラン店は75にも及ぶ。
ルイ・ヴィトンやヘリタクシー、外資系ブランドホテルの登場が象徴するように、ニセコもまさに唯一の日本代表として世界的なスキーリゾートの仲間入りを果たそうとしているものの、上には上がいるものなのだ。
海外富裕層や機関投資家の視点から見れば、ニセコはまだまだ投資先として割安といえる。
「カネ余り」が続くなか、2025年に国内外の投資家による日本企業への積極的な投資が日経平均5万円突破の原動力になったのと同じように、さらなる価格上昇を見込んで国内外の投資資金がニセコなど日本の不動産に一段と流れ込む可能性が十分にあると筆者は考える。
高橋 克英
代表取締役
株式会社マリブジャパン
