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「優勝すると思って準備しちゃって...」 ノジマのセールPOP「正直で好き」と話題、実は誤設置の複雑背景

「優勝すると思って準備しちゃってましたセール!!」──。

家電量販店「ノジマ」。記事中の店舗とは関係ありません(写真:長田洋平/アフロ)

このような幟(のぼり)が、プロ野球「横浜DeNAベイスターズ」のスポンサーとして知られる家電量販店「ノジマ」(横浜市西区)の店内に立っていたという。目撃談が2025年10月上旬にXで拡散され、率直な表現が「潔くて良い」などと好評だ。

同社は取材に、実際は別名のセールを開催中で、幟は店舗が誤って設置したものだと明かした。セ・リーグ優勝争いの中で生じた混乱を伝えている。

「お客様には混乱を招いてしまい、ご迷惑を」

プロ野球の25年レギュラーシーズンでは、阪神タイガースが9月7日に広島東洋カープを2-0で下し、2年ぶり7度目の優勝を果たした。DeNAは2位に終わった。

冒頭の幟がXで紹介されると、11万件超の「いいね」を集め、「潔くて良いじゃないのww」「正直で好き(笑)」「転んでもただ起きない」「商魂たくましい!正直セール!」「スポンサーとしては満点かとw」などと肯定的な声が広がった。

ただ、ノジマの担当者は7日にJ-CASTニュースの取材に応じ、幟は店舗側が誤って設置し、既に本部から撤去指示をしたと明かした。

同名のセールは実施しておらず、実際は10月1日からDeNAのクライマックスシリーズでの活躍を応援する「応援セール」を開催中だといい、「お客様には混乱を招いてしまい、ご迷惑をおかけしました」としている。

「準備しちゃってました」企画は存在、なぜ実現せず?

では、「準備しちゃってましたセール」とは何だったのか。担当者によると、元々はDeNAがリーグ優勝をすると思っていたところ、阪神の史上最速優勝が決まった際に企画が立ち上がった。訴求物(POP)として幟を作り、店舗に配布したという。

ところがDeNAが2位確定したことで、出場資格を得たクライマックスシリーズ優勝の可能性が浮上。このタイミングで「準備しちゃってましたセール」を行うと、まるで「優勝を逃したと確定しているからセールをやっている」ようにも見えてしまう。「今やるのはおかしい」と判断して、結果的に同名のセールは実現しなかったが、配布済みの幟を一部店舗が誤って使ったというわけだ。

一方、ポジティブな反響は「ノジマを知っていただく機会になったのはすごい嬉しい」と喜んだ。08年にスポンサー契約を結んだDeNAに対しては「ぜひ優勝してほしいなと思っています」とエールを送り、応援していきたいと意気込む。

「混乱を招いてしまったことではありますが、応援セールは現在開催中なので、ぜひ店舗にお越しください」
配信元: J-CASTニュース

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