食を愛する人であれば、次にブレイクする店をいち早くチェックしたいと思うもの。
あっという間にスターダムへと駆け上がりそうな店を、4人の食通に教えてもらった。
おはようからおやすみまで頭のなかは食一色。国内外のあらゆるジャンルを食べ歩く。肉食系ライターとして活動。
選りすぐりのホルモンを上質空間で。焼肉デートに新風を巻き起こす!
武将クラスの店がしのぎを削る戦国時代と言える焼肉業界。
肉の仕入れをはじめ、これまでに培ったノウハウを総動員させて天下を取りに来たのが、西麻布『うし松』の姉妹店として2月にオープンしたばかりの『ガリバタうし松』である。
ここで扱うホルモンは、神戸ビーフの頂と称される「上田畜産」の但馬玄が中心。
通常は産地指定すら困難だが『うし松』での信頼関係のもと、生産者から直に届けられるのだという。
「和牛ハツ刺し」¥1,320。醤油ベースの濃厚ダレに絡むように切り込みを入れてカット。サクッとした食感と旨みに悶絶!あの“うら松”でも供される逸品
神戸牛の最高峰としてフレンチやイタリアンのシェフからの憧憬も集める但馬玄。その内臓肉を一頭分仕入れるのは東京でもここだけ!
旨みがぎゅっと凝縮したホルモンには、ナチュラルワインが最高の相性を発揮する!特に酸がきれいなオレンジワインは、充実のラインナップを誇る。ボトル¥7,000~
名物の「ガリバタタン」や「ジンジャーハラミ」という焼きのメニューをはじめ、一品料理も抜かりなし。
「ガリバタタン」¥1,540(写真は4人前)。
タンのあらゆる部位の個性をひと皿に。最初の注文時に、1テーブルにつき1回のみオーダー可能だ。
タンを丸ごと1本、さまざまな部位を豪快にロースターに。網の横で加熱したガーリックとバターにディップしながら食べる楽しさがヤミツキになる。
「ジンジャーハラミ」¥1,540。皿に盛られた肉を塊ごとロースターで一気に焼く。タレの旨みにお酒も進む。カジュアルかつ趣向の凝らされたホルモン焼肉を洒脱な空間で、というのがニクい!
麻布十番でこの気軽さ、本気で勝ちにきたという気概を感じる。こんな唯一無二の焼肉が、深夜3時半まで味わえる僥倖は何物にも代え難い。
『うし松』の総料理長を務める平久保辰郎さん(右)と『ガリバタうし松』の厨房を任された及川仁嗣さん(左)。
チーム一丸となって店を盛り上げていくと、気合十分なナイスガイがもてなす。
この人に聞いた!
グランメゾンをはじめ、スイーツ、お酒まであらゆるジャンルを熟知し、ジャーナリストとして幅広く活動。
若き才能が続々と開花している日本のグルメシーン。ネクストブレイク間違いなしという声を多く聞くのが、代官山にある『Yd'or』の金川大輝さんだ。
独立前に料理長を任された青山の『ランタンポレル』では、3年連続でミシュラン一ツ星を獲得。もともと日本のカウンター文化への関心が高く、新天地でも五感で美味美酒を味わえる空間づくりを意識している。
コースは1万1,000円から用意し、日本の食材を生かしながら個性で魅せるバランス感覚の良さ。
「うずらのコルドンブルー」。生ハムとカマンベールチーズの塩味が淡泊なうずらの風味に寄り添う
古典的なフランス料理の「コルドンブルー」を手持ちのスタイルにしたり流通量の少ない国産羊を扱ったり、食べ慣れた大人も納得の皿の数々。
「久保寺農園の里芋 ミルフィユガレット、甘海老とこぶみかんのタルタル」。シャンパーニュと抜群の相性。
「宮の羊の牧場 11ヶ月仔羊ロースのロティ」。しなやかな旨み、脂のたおやかな甘みが口中でほとばしる。
「愛媛県東温市 はだか麦の天神麦茶のアイス」。下には福島県産の苺がぎっしり。料理はすべて¥22,000~の一例
気になる相手と“食”で距離を縮めたい夜の力強い味方となる。
日本のカウンター文化や、所作を学ぶため鮨店でも研鑽を積むなど、自分の仕事を突きつめるために奮闘する金川さん。
勤勉家で、接客も心から楽しんでいる姿は食通たちからの信頼も厚く、好感度大。
この人に聞いた!
和牛を愛する肉の探求者。著書に『肉バカ。No Meat, No life.を実践する男が語る和牛の至福』がある。
世界中の料理人、美食家のあいだで“WAGYU”が共通語となって久しいが、その真価を知るには長年、和牛と向き合ってきた職人の技を体感するのが一番と実感したのが『Oyaizu』。
赤坂の一ツ木通り、宵闇溶けこむ佇まい。華美ではないが、上質な空間で出迎えてくれる店主の顔を見れば、ごまかしや虚栄とは無縁の仕事をする職人だと分かる。
店主は、名店『かわむら』の河村さんと共に『京都ゆたか』で研鑽を積む。
その焼きの技が凝縮したヒレ肉のステーキは、黒毛和牛ならではの品格とどこまでもピュアな旨みに満ちており、噛みしめるごとに脳の芯部が幸福感でしびれるような感覚に。
コースの主役、「黒毛和牛のステーキ」。好みで奥能登の結晶塩か煮切り醤油につけて。しっとりなめらかな舌触りに感動!コース(¥44,000/サ別)より
V字スリットが入った鉄柱が特徴的な焼き台で火入れ。下の炭に肉の脂が落ちない設計で、繊細な和牛香を生かした絶妙な焼き上がりになる。
◆
肉を食べ慣れている人ほど、これぞ日本のステーキの最高峰と実感するはず。
店主の小柳津将文さんは肉焼きの達人であると同時に、ゲストのもてなし力も超一流。
柔和な笑顔、真心を感じるサービスから一期一会の美食の時間を楽しんでほしいという思いが伝わる。
この人に聞いた!
横浜出身。グルメインフルエンサーとして多くのイベント企画や商品開発に携わる。SNSの総フォロワーは70万人。
これぞリアルな竜宮城、食を愛する人のための桃源郷である。
豊洲直送の新鮮な魚介を蒸気鍋で味わい尽くす、というエンタメ性抜群の食べ放題。横浜中華街を路地裏の奥の奥まで知り尽くしている地元民でさえ、この『中華街 桂宮』の4階の破壊力は想像をはるかに上回るはずだ。
毎日豊洲から直送される海鮮類は15種前後がスタンバイ。時期によって種類は変わるが、まるで宝の山のように積みあげられた殻付きの牡蠣や、中国では高級食材の代名詞とされる活けアワビも。タラバガニとオマール海老は食べ放題(¥6,800/120分)に+¥4,000で注文可能。タラバガニの入荷は限られているので、出合えたらラッキー!
場所はメインストリートに面した大箱レストランの4階。エレベーターが開いた瞬間、目の前にずらりと並んだ生け簀がゲストを出迎える。
この時点でテンションが上がるが、そこから好みの海鮮を自由に好きなだけ選び、蒸気鍋で食べるというのだから楽園気分もひとしお。
蒸気鍋で蒸された海鮮の具材はタラバガニとオマール海老を除いて取り放題。貝類もエビも活けという鮮度の良さで甘みや旨みも桁違い。ついつい取り過ぎてしまうが、食べ残しにはご注意を!
セルフで自分好みのつけダレをつくるスタイル。
通称“タレバー”には10種前後の薬味や調味料が。個人的オススメは、海鮮醤油とにんにく。
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蒸したてのカニやアワビに豪快にかぶりつき、その味を心ゆくまで堪能してほしい。
蒸気鍋食べ放題の料金にはノンアルはもちろん、焼酎やワイン、紹興酒などアルコール類の飲み放題も含まれる。まさに酒池肉林とはこのことだ。
中国・広東省出身の支配人、梁 偉結さんは明るい人柄で常連のマダムたちからも大人気。
蒸気鍋の食べ頃やタレの配合などに悩んだら気軽に相談を。もちろん、日本語も堪能!
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