「千本鳥居」で知られる京都市伏見区内の伏見稲荷大社で、外国人男性が参道の竹に落書きしているとする動画がSNS上で投稿され、迷惑行為だと批判が相次いでいる。

この騒ぎを受けて、伏見稲荷大社は2026年5月19日、「他の参拝者のご迷惑となるほか、境内景観を損なう行為」だとして、マナーを守るよう公式サイトで呼びかけた。
「止めて下さい!」と大声を上げると...
鳥居が並ぶ坂道の参道で、黒っぽいTシャツに短パン姿の外国人男性が、脇の斜面に上がって、竹に右手で何か書き込むような仕草をしている。
参道の少し下では、同じような服装をした別の男性が見守っていた。
この短い動画は、ベトナム人の男性が16日、スレッズ上で投稿した。
投稿者は、この日午後に外国人男性らに遭遇したとし、男性は、竹に名前を彫ろうとしていたと状況を説明した。投稿者は、神社に敬意と愛着を感じていたため激しい怒りを感じ、見過ごすわけにはいかないと感じた。
「止めて下さい!」
英語などでこう大声を上げると、見守っていた男性は、不機嫌になり、投稿者に言い返してきた。竹を彫っていた外国人男性は、持っていた石のようなものを投げ捨てるようにしながら、投稿者に近づいてきたので、危険を感じて逃げた。2人は、不満そうにしながらも、その場からは立ち去ったという。
人通りの少ない場所で、近くに何人か観光客がいたが、声を上げにくそうだった。投稿者も、独りだったため、後をつけて来るのではないかと怖かったものの、誰かが止めないといけないと思ったとしている。
この動画は、X上で次々に取り上げられ、18日になって騒ぎになった。日本の文化を壊す迷惑行為だとして、ネット上で批判の声が相次いでいる。
日本テレビの26年1月7日付ウェブ版ニュースによると、伏見稲荷大社の千本鳥居につながるハイキングコースの竹林では、竹に英語などのイニシャルやハートマークなどが鋭利な硬いもので彫られる被害が続出しているという。
「境内は神聖な神域であり祈りの場です」
しかし、一度傷つけられた竹は、自力で再生することはなく、倒壊の恐れがあるという。竹林の所有者は、日テレの取材に、被害は少なくとも100本以上に及んでいるとし、周囲には柵を設置しても乗り越えて来ると嘆いていた。
今回、参道で起きたとみられる騒ぎを受けて、伏見稲荷大社は5月19日、「境内における落書き行為について」と題するお知らせを公式サイトに出した。
そこでは、「現在、SNS上において、境内の竹に落書きを行う画像および動画が拡散されております」として、こう訴えた。
「境内は神聖な神域であり祈りの場です。境内における落書き等の行為は、他の参拝者のご迷惑となるほか、境内景観を損なう行為であり、大社禁止事項にも掲げております。皆様におかれましては、マナーを守ってご参拝くださいますようお願い申し上げます」
さらに、「伏見稲荷大社からのお願い」と題するお知らせも出し、「伏見稲荷大社の境内は、和銅4年(西暦711年)のご鎮座以来、一千年を超える神聖な神域であり祈りの場です」と説明し、「この神域の尊厳と秩序を保持するため」の17の禁止行為を挙げた。そこでは、竹への被害を意識してか、「立ち入り禁止場所(本殿をはじめ諸建物、柵の中等)への無断立入り」「諸建物および鳥居・樹木等を傷つける行為」も禁止した。
そのうえで、「以上の行為については、発見次第注意のうえ、職員等の指示に従っていただけない場合には退去いただきます。伏見稲荷大社を訪れる皆様に、気持ちよくご参拝していただくためのお願いです」などと締め括っている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)