ゴルフはスポーツではなく「ゲーム」
それでも存続している背景には、過去の司法判断があります。かつて「スポーツへの課税は違憲ではないか」と争われた裁判で、裁判所は「ゴルフはスポーツではなくゲームである」と結論づけました。ハンディキャップ制度の存在が「スポーツとして不自然」とされたためであり、この判決が現在も課税の根拠とされています。
しかし、ゴルフはすでにオリンピックの正式種目として国際的に認知されています。世界の常識からすれば「スポーツではない」という解釈は通用しません。導入した税を容易に廃止できないのは日本の税制の伝統ともいえますが、時代との齟齬を放置すれば、国際社会の失笑を招く可能性もあります。
税理士法人奥村会計事務所 代表
奥村眞吾
