
季節のごあいさつやお礼状、芳名帳など「字がきれいに書けたら」というシーンが大人にはたくさん。
でも「正しい書き方」を知れば、字は劇的にうまくなります。短時間で効率よく習得するテクニックをご紹介します。
教えていただいたのは・・・
ペン字講師
阿久津直記先生
SIN SHO NET代表。「小学校で学ぶ書写を大人に解説する」ことをテーマにセミナーを実施。『たった2時間読むだけで字がうまくなる本』など著書多数。http://www.sin-shonet.jp
ポイント 04
どの向きに突き出すか?「 田」と「口」のルール
行書の名残りから、2画が交わるところはどちらかが「突き出る」ルールがあります。
その基本例として、「口」と「田」。
漢字の部首とつくりに頻出する、一見似ているこの2文字ですが、口と田では突き出る方向が違います。ルールとして覚えましょう。
「口」の1画目の左の縦線は下に突きし、3画目の横線は右に突き出すのがルール。
交わりをぴったりと重ねたり、途切れてしまうのはNG。
「口」はさまざまな部首に使われています。
口と同様に「1画目の左の縦線は下に突き出し、3画目の横線は右に突き出す」グループとして中、同、話、部を練習しましょう。
「田」は正しい書き順をチェック。1画目は左の縦線、2画目の縦線は1画目の終点と長さを揃え、3画目の縦線は1・2画目の終点と揃えます。
5画目の横線の終点を、2画目の縦線から突き出さない。
「田」はさまざまな部首に使われていますが、同じグループは日、申、県、買など。
書き順を間違えると「揃える」と「突き出す」部分が逆になりやすく、字が整わないので注意して。
ポイント 05
ぴったり重ねない
「今」の部首は人ひと頭がしら。
漢字の成り立ちを知ると、「人」という字のように、頂点がぴったり重ならずに、1画目が突き出すのが正解だとわかります。このひと手間だけでも、字がうまく見えます。
「企」や「会」も同じ人頭の部首で、頂点がぴったり重ならずに、突き出しています。
1画目の書き始めは、ペンをいったん留める感覚で入ると、正しくきれいに書けます。

illustration: Shizuka Ishizaka text: Sachiko Tamura
大人のおしゃれ手帖2026年5月号より抜粋
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