京都・大山崎町の本屋『Puolukka Mill』の店主が届けるベターライフブックス。今ではお守りのような存在になっているという、ハン・ガンの『すべての、白いものたちの』。

京都・大山崎町の本屋『Puolukka Mill』の店主が届けるベターライフブックス。今ではお守りのような存在になっているという、ハン・ガンの『すべての、白いものたちの』。


This Week Theme40代のときに、私の生き方を変えた本。

Book of the Week『すべての、白いものたちの』ハン・ガン 著 (河出書房新社)

 「本屋をするのはどうかな?」と家族会議をしたのは40代後半、会社勤めに疲弊していた頃。どうせやるなら好きな「翻訳小説」がたくさんある本屋がいい。でも翻訳ものは売れないだろうなぁと、堂々巡りをしていた。

 『すべての、白いものたちの』を読んだ時のことは覚えている。白のイメージの拡散と収束。今まで読んだことのない稀有な小説。生命までたどり着く文章。

 そして、やはりこんな作品を届けられるような本屋にしたいと決めた。心が決まった本。さらに彼女は韓国で本屋を運営していたと聞き、二重に嬉しくなった。スケールは違えども作家で本屋なら同業者。時にこの本は棚に差し込まれているけれど、自分の本屋にあることがお守りのような存在になっている。そんな本。

edit:Seika Yajima

合わせて読みたい

  • BOOK 2026.5.7 10代のときに、私の生き方を変えた本。『幽霊たち』/京都・大山崎町『Puolukka Mill』 が届けるベターライフブックス。
  • BOOK 2026.5.14 20代のときに、私の生き方を変えた本。『夜間飛行』/京都・大山崎町『Puolukka Mill』 が届けるベターライフブックス。
  • BOOK 2026.5.21 30代のときに、私の生き方を変えた本。『密会』/京都・大山崎町『Puolukka Mill』 が届けるベターライフブックス。

BOOKSHOP Puolukka Mill

『Puolukka Mill(プオルッカミル)』は、「本と糸」の店。大阪と京都の境目、天王山のふもと、緑と水に囲まれた大山崎町にある。JR山崎駅、阪急大山崎駅から15分ほどの住宅街の中にある一軒家を改装。新刊、古本、毛糸や手芸用品、日用雑貨、洋服などを販売し、少人数で行うアットホームな編み物教室を運営している。店名は「Puolukka」(こけもも)とイングランドのソールズベリー(Salisbury)にある『Fisherton mill』というアトリエ&カフェにちなんで付けたもの。本担当の折小野和広さんは、小説家としての顔も持ち、2022年に『十七回目の世界』で京都文学賞優秀賞を受賞。2026年3月に、夏を待っている女性を描いた表題作『夏を待つ』(Puolukka Mill Books)を上梓。

配信元: & Premium.jp

あなたにおすすめ