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株価暴落、相場の変動…「投資をやめたくなる」厳しい局面で〈心の拠り所〉にしたい先人たちの3つの教え【資産1億円超の個人投資家が解説】

株価暴落、相場の変動…「投資をやめたくなる」厳しい局面で〈心の拠り所〉にしたい先人たちの3つの教え【資産1億円超の個人投資家が解説】

「長期投資なら利益が出る」と言われても、その過程では株価の変動やそれに伴う損失など厳しい局面に必ず見舞われます。そんなときでもしぶとく市場に残り続けるために、本記事では長期株式投資氏による書籍『年に471万円が入ってくる「鉄壁配当」 後悔ゼロの“早期リタイア計画”』(KADOKAWA)を一部抜粋・再編集して、投資をやめたくなったときに思い出したい教訓を3つご紹介します。

「心の拠り所」1:長期なら株式一択

「心の拠り所」1は、ジェレミー・シーゲル、ジェレミー・シュワルツ著『株式投資第6版』で紹介されている「実質トータルリターン指数」です。図1を見れば一目瞭然です! 株式の長期的なリターンは圧倒的で、他のアセットクラスを寄せ付けません。

出典:ジェレミー・シーゲル、 ジェレミー・シュワルツ著『株式投資 第6版』(日経BP) [図1]実質トータルリターン指数(1801年~2021年) 出典:ジェレミー・シーゲル、 ジェレミー・シュワルツ著『株式投資 第6版』(日経BP)

1801年~2021年において、株式の年率リターンは6.9%、長期債が3.6%、短期債が2.5%、ゴールドは0.6%、現金(米ドル)はインフレの影響を受けてマイナス1.4%です。紆余曲折はあれども、株式への長期投資は確かに成果を上げてきたのです。自信を持って実践していきましょう。

「心の拠り所」2:15年以上の長期投資なら負けはない

「心の拠り所」2は、バートン・マルキール著『ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第13版〉』から「株式投資の投資期間と年平均リターンの散らばり方(1950年~2020年)」についてです。

図2から読み取れることは、株式への投資は、1年単位の短い期間でリターンを評価すると、かなりのバラツキがあること。しかし、長期で保有するとそのバラツキは小さくなっていくという事実です。

出典:バートン・マルキール著『ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第13版〉』(日本経済新聞出版) [図2]株式投資の投資期間と年平均リターンの散らばり方(1950年~2020年) 出典:バートン・マルキール著『ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第13版〉』(日本経済新聞出版)

投資期間が1年間であれば、平均して10%程度の高いリターンが期待できるものの、悪いときにはマイナス37%、良いときにはプラス52.6%となり、その振れ幅はかなり大きくなっています。保有期間を5年とすれば、リターンの振れ幅はマイナス2.4%からプラス28.6%までと小さくなりました。

保有期間を10年とするとマイナス1.4%からプラス20.1%までです。この時点では、まだマイナスとなっている可能性が残されています。仮に10年間株式を保有できたとしても、結果的にマイナスになるというシナリオも想定しておかなければならないことを示唆しています。

ところが、株式を15年以上保有すると、振れ幅がプラス4.2%からプラス18.9%の間に収まり、最悪のパターンを想定してもリターンはプラスとなっているのです。

平均的なリターンは10%程度、リターンが最悪の場合でも4.2%、最もリターンが高くなるケースでは18.9%となります。平均して年10%のリターンが期待でき、最悪でもプラスになっている。長期投資の恩恵を確実に受けるためには、「15年以上保有する」ということが1つの基準となりそうです。

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