日経平均株価が一時6万7000円を突破、史上最高値を更新した2026年6月1日放送の「Nスタ」(TBS系)は、歴史的な株高の背景をとりあげたが、番組は、そう喜んでもいられないという雰囲気だった。

フランスへ投資するソフトバンクGの株価が相場を押し上げた
2025年10月に高市政権が発足後初の5万円を突破、26年に入って中東情勢の影響で一時下がりはしたものの、4月には初の6万円を突破した。TBS報道局経済部記者の田中優衣さんが「ソフトバンクグループの株価によって相場全体が押し上げられた。フランスでAIの進化に必要なデータセンターの建設に14兆円規模の投資を発表したことを背景に株価を上げた。世界で建設ラッシュとなっているのがAI進化に不可欠な施設『データセンター』で、その建設に必要な電子部品や装備されている部品などを日本の関連企業が担っているということもあり、日本のAI半導体銘柄が注目されている」と解説した。
しかし、MCの井上貴博さんは「ネットでもメディアでも『速報日経平均株価過去最高値』(という情報に)に引っ張られるけど、そんなに左右される必要もないし、ごく一部指標でしかないという切り分け方が大事だと思うが」と話す。
「株やって金儲けしたいなと思うのが自然だと思うが」
経済思想家の斎藤幸平さんは「確かにこういうのを見ていると、株やって金儲けしたいなと思うのが自然だと思う。ただ、社会主義者だという自覚を取り戻して言うと、株価はGDPとかに比べてもさらに一面的なもの。企業が儲かっている理由も、外国に投資をするとか、結局大企業中心であって、私たちが実感する生活とはかけ離れたものである。株価だけを見て私たちは豊かになっているという幻想に陥ってしまうと、政府の方策としても、政府が『株価が上がっているから私たちの方策は正しい』と言われても、実際今はインフレで多くの人たちの生活が苦しいわけなので、日々の生活が豊かになるような経済とは何なんだろうかと考える事を忘れてはならない」と話す。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)