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習主席が「近々訪朝」報道...ロシア、中国を天秤にかける北朝鮮をけん制か

ロシアのウクライナ侵攻でロシアへの派兵や武器輸出で特需となっている北朝鮮を2026年6月1日放送の「報道1930」(BS-TBS)がとりあげ、中国、北朝鮮、ロシアの3国間のパワーバランスを検証したが、報道される習主席の訪朝予定には、中国側のある思いがあるという。

北朝鮮は特定の一国に頼らない外交体制を目指しているという(画像はイメージ)

ロシアへの武器輸出で2兆円の利益が生まれた

北朝鮮はロシアとの間で結ばれた包括的戦略パートナーシップ条約にもとづき派兵や武器輸出を行ったことで、3年間で2兆円超の利益が生まれたという。その額は中国との貿易総額の約6.4倍という数字になっている。北朝鮮政治が専門の慶應義塾大学教授の礒﨑敦仁さんは「北朝鮮は核を持ちたいが習近平氏が反対していた。それに対して北朝鮮は苦々しい思いをしてきたが、ウクライナ戦争でロシアに全振りして特需が生まれた。そのうえ習近平氏が来れば北朝鮮の大勝ちだ」と分析する。

「大勝ち」とはどういうことか。「もともと中朝関係は習近平政権の発足当初からギクシャクしていた。習近平政権は一貫して北朝鮮の核実験に反対しているなかで北朝鮮は核ミサイルを進めてきた。2017年には北朝鮮の労働新聞が中国を名指しで批判するぐらい同盟国であるにもかかわらず仲が悪い。2018年に初めて首脳会談をやってよりを戻したがまた開いていった」と磯崎さんがいきさつを説明した。ところが、昨年あたりから中朝関係が再び接近し始めたという。

ロシアと北朝鮮が接近しすぎるのは中国にとっては懸念材料

「北朝鮮側に中朝関係を修復しておかなければならないという判断が働いたのだと思う。いつまでもロシアウクライナ戦争が続くわけでもない。今は稼げるだけ稼いでおきたいし、ロシアにへばりついていれば国連の安保理で制裁が強化されることも絶対にない。だが北朝鮮がやりたいのは一国に依拠した外交ではなくて自主路線。ロシアと中国を両方天秤にかけながら自主路線を歩むのが理想なので、昨年あたりから軌道修正し始めた」と分析した。

そのなかで、習近平国家主席が訪朝するのではと言われていることについて、笹川平和財団上席フェローの小原凡司さんは「ロシアと北朝鮮が接近しすぎるのは非常に中国にとっては懸念材料になる。最近ロシアからの資金なり軍事技術なりが入ってきて、北朝鮮がある程度自信をつけるようになった。中国にとって北朝鮮は韓国、米国の緩衝地帯でもあり、中国が使える緩衝地帯だったはずが、ロシアと一緒になると思うようにならない。中国側としてもいつでも北朝鮮に対して関係を改善したいという思いはある」と話した。

(ジャーナリスト 佐藤太郎)

配信元: J-CASTニュース

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