歴史をひもとくと、「すごい」人の中にも、思わず目を疑うような「やばい」行動や選択が、数多く記録されているのです。
そんな「すごい」と「やばい」の両面から、日本史の人物のリアルな姿に迫るのが『東大教授がおしえる 超!やばい日本史』(ダイヤモンド社刊)。
今回取り上げるのは『古事記』や『日本書紀』などの歴史書を作るよう命じ、国名を「日本」としたことで知られる天武天皇です。

◆女性職員に「マゲを強制」したら……
日本を独自路線でプロデュースした天武天皇ですが、ファッションは当時最先端だった中国風にこだわりました。そうしないと外国から訪れた人々に「野蛮な国」だと思われてしまうからです。
宮廷で働く職員には男性も女性もいました。
天武は宮廷を中国風にするため、職員たちに「男女とも髪を一つ結びにして、頭の上でぎゅっとまとめたマゲを結いなさい」という意味の「結髪令(けっぱつれい)」を出しました。
それが中国の最先端宮廷ファッションだったのです。
◆宮廷で働く女性たちの反応は

彼女たちは天皇の臣下のはずなのですが、「たとえ天皇であってもパワハラには従わない」という固い結束があったのかもしれません。
4年後、結局天武は女性たちにマゲを結わせることをあきらめ「女性は髪を背に垂らしてもいいよ」とあらためて宣言しました。
長い髪の毛を背中に垂らす、日本女性のファッションの独自性はこうして守られたのです。
(本原稿は『東大教授がおしえる 超!やばい日本史』からの抜粋です)


