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泡、イタリアより愛をこめて① フランチャコルタ「ベラヴィスタ」

泡、イタリアより愛をこめて① フランチャコルタ「ベラヴィスタ」

フランチャコルタを牽引。新時代を迎えた「ベラヴィスタ」

矢田部 今回訪れた「ベラヴィスタ」は、フランチャコルタを牽引する生産者です。
宮嶋 創業者のヴィットリオ・モレッティ氏は建築やホテル業を手掛ける実業家で、高度経済成長期に事業を成功させ、その恩恵を受けて1977年にワイナリーを開業しました。

ベラヴィスタ アルマシリーズ
『アルマ・アッサンブラージュ 1 NV』
品種:シャルドネ86%、ピノ・ネロ13%、ピノ・ビアンコ1%
リザーヴワイン:シャルドネ2014年、19
年、20 年、ピノ・ネロ19 年、20 年
ドザージュ:3.5 g/L
瓶内熟成期間:平均30ヵ月
希望小売価格:6600 円(税込)
*ボックス付き

※商品名はリリースごとに『アルマ・アッサンブラージュ 1』『アルマ・アッサンブラージュ 2』とナンバリングし、各ヴィンテージの特長に合わせてブレンド(アッサンブラージュ)を最適化することで理想の味わいを追求していく

矢田部 ワイナリーにはアート作品が数多く飾られていて、まるで現代美術館のようでした。
宮嶋 そうですね。スタンダードキュヴェの「アルマシリーズ」のボトルもおしゃれで、遠くからでも目に入るデザインです。独特な形状なので、セラーストックに悩む。ソムリエ泣かせのデザインでもあります。
矢田部 テイスティングしてみて、以前とまったく違うスタイルになっていて驚きました。
宮嶋 ヴィットリオ氏の娘フランチェスカさんに代替わりし、またシャンパーニュ「ドン ペリニヨン」の醸造最高責任者だったリシャール・ジョフロワ氏を2022年にコンサルタントとして招聘したのを機に、大きく変化しました。シリーズ名も「グランデ・キュヴェ・アルマ」から「アルマ・アッサンブラージュ」となり、味わいのスタイルが大幅に変わりました。
矢田部 ラベルのデザインもよりモダンになりましたね。ベーシックキュヴェの『アルマ・アッサンブラージュ NV』を一口飲むと、以前よりもフレッシュさが際立っていることがすぐにわかります。
宮嶋 軽さが求められるトレンドを意識して、*1リザーヴワインに以前より若いヴィンテージのものを使っています。バランスが完璧で、ジョフロワ氏らしい精緻な造りです。

ベラヴィスタ アルマシリーズ
『アルマ・ロゼ・アッサンブラージュ1 NV』
品種:シャルドネ60%、ピノ・ネロ40%
リザーヴワイン:2019年のシャルドネ、
20 年のピノ・ネロ
ドザージュ:3g/L
瓶内熟成期間:平均30ヵ月
希望小売価格:7150 円(税込)
*ボックス付き

矢田部 『アルマ・ロゼ・アッサンブラージュNV』はマセラシオン(醸し)が数時間と非常に短く、「これが本当にロゼ?」と思うほど淡い色合いに仕上がっています。
宮嶋 アロマが一貫していますね。エレガントでフレッシュです。
矢田部 以前、宮嶋さんが「フランチャコルタはブドウの成熟度が高く、*2ノン・ドザージュで造るポテンシャルが十分備わっている。果実味があって洗練された味わいになります」と仰っていましたが、『アルマ・ノン・ドザート・アッサンブラージュ NV』を飲んでその言葉を実感しました。
宮嶋 スティルワインも質の良いものを造ることができる土地ですから、ノン・ドザージュについても高いポテンシャルがあると考えています。
矢田部 ベラヴィスタでは、ルミュアージュ(動瓶)を手作業で行っていたことも印象的でした。
宮嶋 200ヘクタールもの自社畑をきちんと管理し、手作業を重視していますね。世代交代しさまざまなことが刷新されても、そうした*3レコルタン・マニピュランのような造りは変わっていません。
矢田部 今回の旅で訪問した生産者はいずれもシャンパーニュのレコルタン・マニピュランのようなスタイルで、個性が幅広いと感じました。
宮嶋 なぜこの地で上質なスパークリングワインが生まれるのか、実感できましたね。
矢田部 宮嶋さんと現地を訪問できたのはとても良い経験でした。フランチャコルタの魅力を、お客さまに熱く伝えていきたいです!

ベラヴィスタ アルマシリーズ
『アルマ・ノン・ ドザート・アッサンブラージュ 1 NV』
品種:シャルドネ76%、ピノ・ネロ24%
リザーヴワイン:2019年のシャルドネ
ドザージュ:0g/L
瓶内熟成期間:平均30ヵ月
希望小売価格:7150 円(税込)
*ボックス付き

画像: 宮嶋 勲氏Isao MIYAJIMA ジャーナリスト。1959年京都生まれ。東京大学経済学部卒。83~89年、ローマの新聞社に勤務。現在、日本とイタリアでワインと食について執筆活動を行っている。『イタリア ワイン ランキング』『イタリアワイン』(ワイン王国)の監修と翻訳を手掛けるほか、著書多数。近著に『イタリアの「幸せのひと皿」を食べに行く』(大和書房)。2013年「グランディ・クリュ・ディタリア最優秀外国人ジャーナリスト賞」受賞

宮嶋 勲氏Isao MIYAJIMA
ジャーナリスト。1959年京都生まれ。東京大学経済学部卒。83~89年、ローマの新聞社に勤務。現在、日本とイタリアでワインと食について執筆活動を行っている。『イタリア ワイン ランキング』『イタリアワイン』(ワイン王国)の監修と翻訳を手掛けるほか、著書多数。近著に『イタリアの「幸せのひと皿」を食べに行く』(大和書房)。2013年「グランディ・クリュ・ディタリア最優秀外国人ジャーナリスト賞」受賞

画像: 矢田部 匡且氏Masakatsu YATABE 「東京エディション虎ノ門」ヘッドソムリエ。「パークハイアット東京」「ワイン蔵 Tokyo」「ジャンジョルジュ東京」勤務を経て「ピエール・ガニェ―ル東京」シェフソムリエとして活躍。2020年、ホテルの開業より現職。館内すべてのワインマネジメントに関わる。ASIインターナショナルソムリエ、NAPAVALLEY WINE BEST SOMMELIER AMBASSADOR 2025

矢田部 匡且氏Masakatsu YATABE
「東京エディション虎ノ門」ヘッドソムリエ。「パークハイアット東京」「ワイン蔵 Tokyo」「ジャンジョルジュ東京」勤務を経て「ピエール・ガニェ―ル東京」シェフソムリエとして活躍。2020年、ホテルの開業より現職。館内すべてのワインマネジメントに関わる。ASIインターナショナルソムリエ、NAPAVALLEY WINE BEST SOMMELIER AMBASSADOR 2025

*1 貯蔵してある良作年の原酒。
*2 ドザージュは、デゴルジュマン(瓶内2次発酵で生じるオリを瓶口に集め、取り除く作業)の後、目減りした分を補うためにワインを添加すること。糖分を含まないワインを添加するとノン・ドザージュとなる。
*3 ブドウ栽培と醸造を兼ねている生産者。自社畑のブドウだけで造る。

text by Mie NAMBA
photograph by Tomokazu MATSUKAWA
取材協力:東京エディション虎ノ門 The Jade Room + Garden Terrace

問い合わせ先:エノテカ㈱ 0120 - 81 - 3634

配信元: ワイン王国

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ワイン王国

『ワイン王国』(隔月刊)は、生産者や日本を代表するソムリエの協力の下、世界のワイン情報をはじめ、現地取材による世界各国の生産地のワイン&グルメスポットや観光スポット、また食とのマリアージュ企画など、美味しくて役に立つ情報を満載しています。“おうち飲み”にうれしい1000円台&2000円台のワインを紹介する「ブラインド・テイスティング」企画は創刊号から続いている人気コーナーです。

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