◆「慶應時代よりも東大時代のほうがモテる」の意図は…

須賀ありさ:運営にご迷惑をかけてしまうので、削除対応いたしました。私が申し上げたかったのは、東大における女性比率が少ないこともあり、大学時代よりもモテるという意味だったのですが、文脈のさらに奥に手を突っ込んで深読みする人も多く、「東大女子はブスだというのか」という書き込みがあって驚きました。
――実際には、須賀さんの目からみて東大女子はどうでしょう。
須賀ありさ:知的で理性的で、おしゃれでかわいい人も多くいます。女子の雰囲気は、慶應時代と違うことはありません。あのポストの反応をみて、「東大女子=可愛くない」と考えている人が多いことに、こちらがびっくりしてしまいました。そのように思ったことは一度もなかったので。 私には生きていくうえでのポリシーがあって、それは「誰かを傷つけて盛り上がることはしない」というものです。人を貶めてまで有名になりたいという考えが根本的にわかりません。
◆「大学附属が楽」という認識に思うこと

須賀ありさ:もちろん、学部から東大に入る人たちの努力は純粋にすごいと思いますし、尊敬しています。ただ、大学附属が楽であるという認識は早計かなと感じています。
たとえば慶應女子には、ユニークな“名物課題”がたくさんありました。白居易の漢詩『長恨歌』を暗唱して先生の前で披露する課題は、どんなに早口で言えても5分以上はかかるほどたいへんなものです。想像を絶する長さの漢詩なので、みんな家でドライヤーをかけながらブツブツ暗唱に費やしていて、傍目にイメージされるきらびやかな青春とは程遠いような(笑)。また「80枚創作」といって原稿用紙80枚以上の小説を直筆、しかもペンで書きます。お正月休み返上で執筆作業に取り組みました。ほかにも「国語科レポート」といって国文学の作品を一つ選び、好きなテーマで研究したことを原稿用紙30枚程度にまとめてペンで書いて仕上げます。このように一朝一夕にはできない課題が多くありました。
大学受験は大きな山だと思いますが、大学附属で出される課題のどれも平坦ではないと今でも思います。

