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秋にぴったりな「栗のポタージュ」「カボチャのオーブン焼き」「里芋のミルクピュレ」。渡辺有子の料理教室2年目10月

秋にぴったりな「栗のポタージュ」「カボチャのオーブン焼き」「里芋のミルクピュレ」。渡辺有子の料理教室2年目10月

料理家の渡辺有子さんが先生に、ライターの吉田直子さんが生徒に。本誌で連載中の「&Cooking 渡辺有子の料理教室ノート」がWebでも読めるようになりました。2年目10月のテーマは、「芋栗カボチャがおいしい季節」。3つのレシピを紹介します。

小さめで使いやすい坊ちゃんカボチャ。艶の良い栗や銀杏。ふっくらした里芋は秋の味。

芋栗カボチャがおいしい季節。

先生:すっかり涼しくなったので、食べたくなるものも自然と変わってきましたね。

生徒:はい。私はホクホクしたものが恋しくて、ジャガイモばっかり食べています。

先生:わかるわぁ。本日の教室も「芋栗カボチャ」をテーマにしました。今回は里芋ね。

生徒:芋とカボチャはこの季節の定番ですが、栗はなかなか手強そうですね!

先生:栗ご飯は少々腕が必要になるけど、「栗のポタージュ」なら大丈夫。さっそく作りましょうか。まず、たっぷりの湯で栗を30分ほど茹でます。茹で上がったら半分に切って、スプーンで実をくりぬきましょう。

生徒:皮をむかない時点で気がラクに!

先生:次に鶏もも肉からスープを取ります。鶏もも肉と水を鍋に入れて中火にかけ、沸騰してから5分ほど茹で、火を止めたらフタをして20分ほどおく。水分が飛ぶので、出来上がり量は500㎖ほどになります。

生徒:この鶏スープは便利そうですね!

先生:茹でた鶏もも肉も活用してね。さて、薄切りにした玉ネギを炒めていきますよ。鍋にバターを溶かして、玉ネギをしんなりするまで炒めたら、栗と300㎖の鶏スープ、タイム、塩を加えて弱火で25分煮ます。栗は仕上げにも使うので、少し残しておいてね。

生徒:はーい! 

先生:鍋の火を止めたら、ハンディブレンダーでなめらかに撹拌します。残りの鶏スープで、好みの濃度まで薄めたら、塩を加えて味を調える。温めたスープ皿によそって、小さく切って焼いた粟餅をのせます。栗を散らして白胡椒を挽いたら完成よ。

生徒:栗を買いに行こうと初めて思いました。

先生:良かった! 続いては「カボチャのオーブン焼き」にいきますよ。坊ちゃんカボチャは横半分に切って種を取り除きます。上からオリーブオイルをまわしかけ、200℃に温めたオーブンで40~50分じっくり焼きましょう。アーモンドとクルミは乾煎りしてから粗めに刻んでね。イタリアンパセリ、チャービル、ディル、ミントは葉の部分を摘んでおきましょう。焼き上がったカボチャに赤ワインビネガーと粗塩をかけて、ハーブとナッツを合わせたものを盛りつけます。

生徒:えーっ。

先生:どうしました?

生徒:簡単ですね。

先生:うふふ。それでいておいしいのよ~。ミントは必ず使ってほしいけど、ハーブはすべて揃えなくても大丈夫。ミックスしたほうが複雑な味にはなります。

生徒:赤ワインビネガーがカボチャのもったり感を引き締めて、苦手な人も食べやすそう。

先生:最後は「里芋のミルクピュレ」です。里芋の皮をむいて、半分に切ったら塩で揉みながらよく洗って、ぬめりを取りましょう。

生徒:里芋の皮は厚めにむくんですよね!

先生:まさしく。里芋を鍋に入れて、たっぷりの水から竹串がすっと通るまで茹でて、ザルに取ります。茹でた湯を捨てたら、同じ鍋に里芋と牛乳を入れて20~30分ほど弱火で煮ます。水分が減ったら火を止め、マッシャーなどでつぶして塩をふり、再び弱火にかけながら、木べらでなめらかになるまで混ぜます。銀杏と黒パンを添えて、ピュレをパンにのせたり、銀杏と一緒に食べてもおいしいの。

生徒:銀杏がお洒落に見えたのは人生初です。

1.栗のポタージュ

くりぬいた栗の実をバターで炒めた玉ネギに加え、鶏スープ、タイム、塩と煮る。
ハンディブレンダーで撹拌し、鶏スープで濃度を調節。今回はさらっと仕上げた。

    〈材料〉3〜4人分

    栗…400g 
    鶏もも肉…1枚 
    水…600㎖ 
    玉ネギ…1/4個 
    バター…10g 
    タイム…2~3本 
    粟餅…1切れ 
    塩、白胡椒…各適量
    〈作り方〉
    1.栗はたっぷりの湯で30分ほど茹でる。茹で上がった栗は半分に切り、スプーンで実をくりぬく。

    2.鶏もも肉は余分な脂を取り除き、鍋に入れ、分量の水を注ぎ、中火にかけ、沸騰してから5分ほど茹で、火を止めフタをして20分ほどおいておく(鶏スープの出来上がり量は500㎖)。

    3.玉ネギは横に薄切りにする。

    4.鍋にバターを溶かし、玉ネギを加えてしんなりするまで炒め、栗(仕上げ用に少量残す)、鶏スープ(300㎖)、タイム、塩を加えて弱火で25分煮る。火を止め、ハンディブレンダーでなめらかに撹拌する。残りの鶏スープ(200㎖)を好みの濃度になるように様子を見ながら加える(全量を使わなくてよい)。塩を加えて味を調える。

    5.温めたスープ皿によそい、小さく切って焼いた粟餅をのせ、残しておいた栗を散らして白胡椒を挽く。

    配信元: & Premium.jp

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